アキュラ MDX 新型に頂点、355馬力の「タイプS」…生産開始

新開発の直噴3.0リットルV6ターボエンジン

専用デザインのエアロパーツを装着

スポーツ性が強調されたインテリア

ホンダの米国オハイオ州イーストリバティ工場で生産を開始したアキュラ MDX 新型
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  • アキュラ MDX 新型のタイプS
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ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは12月24日、新型『MDX』(Acura MDX)の高性能モデル「タイプS」の生産を、米国オハイオ州イーストリバティ工場で開始した、と発表した。2021年内に、米国市場で発売される予定だ。

MDXは、アキュラの最上位SUVだ。新型『MDXタイプS』は、オハイオ州レイモンドにあるホンダの開発センターが設計した新しいプラットフォームをベースにする。搭載されるV型6気筒ガソリンターボエンジンは、ホンダのオハイオ州アンナ工場で生産される。車両の最終的な組み立ては、オハイオ州イーストリバティ工場で行われる。

◆新開発の直噴3.0リットルV6ターボエンジン

新型MDXタイプSのパワートレインは、アキュラが新開発した直噴3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジンだ。ツインスクロールターボチャージャーが採用されており、最大出力は355hp、最大トルクは48.9kgmを発生する。

他のグレードには、自然吸気の3.5リットルV型6気筒ガソリン「i VTEC」エンジンが搭載される。最大出力は290hp、最大トルクは36.9kgmを引き出す。タイプSでは、排気量を500cc縮小しながらも、ターボで加給することにより、パワーは65hp、トルクは12kgmプラスされている。

駆動方式は、最新の「SH(スーパーハンドリング)AWD」だ。第4世代のSH-AWDは、第3世代のシステムよりも、リアのトルク容量が40%増加し、前後のトルク伝達が30%高速化されている。最新のSH-AWDシステムは、通常の走行状態で最大70%のエンジントルクをリアアクスルに配分する。そのリアアクスルでは、トルクの最大100%を左または右の後輪に継続的に配分できる。これにより、後輪左右のトルク伝達のヨーモーメント効果が増幅され、さらにシャープで正確なターンインを実現するとともに、コーナリング時の安定性を向上させたという。

アキュラ MDX 新型のタイプSアキュラ MDX 新型のタイプS

◆専用デザインのエアロパーツを装着

タイプSには、専用のフロントスプリッターや、エンジンへの空気の流れを約10%増やすオープンダイヤモンドメッシュグリル、ディフューザー、クワッドエキゾーストアウトレットを専用装備する。冷却性向上のために、グリルの隣のサイドベントは、エンジンルーム両側のサブラジエーターに空気を送る。トリムは標準のクロームから、グロスブラックに変更され、高性能モデルらしい専用のエクステリアとした。ボディカラーには、タイプS専用のタイガーアイパールが用意される。

足元には、グリップを引き出す275/40ZR21サイズのコンチネンタル製タイヤに、21インチのシャークグレーまたはベルリナブラックの専用アルミホイールを組み合わせる。このコンチネンタル製タイヤは、「コンチシール」で、釘などによるトレッド面の5mm以下の穴を、シーリング剤が塞いでくれる。セルフシールタイヤの装着は、アキュラ初という。また、ホイールには、ロードノイズを低減するためのレゾネーターが付く。

大容量ブレーキには、4ピストンのブレンボ製フロントキャリパーが採用された。トランスミッションは10速AT「クイックシフト」。タイプS専用の「スポーツ+」ドライビングモードを搭載し、シャープなレスポンスを追求する。オプションの「トーイングパッケージ」を選択すると、2.2トン以上の最大牽引能力が可能にする。

アキュラ MDX 新型のタイプSアキュラ MDX 新型のタイプS

◆スポーツ性が強調されたインテリア

インテリアには、専用の内装色とトリムを採用する。レッド、エボニー、新色のライトオーキッドのソフトタッチのミラノレザーシートに、プレミアムブラックのウルトラスエードをアクセントにあしらった。フラットボトムステアリングホイールとタイプSエンブレム、コントラストステッチ、金属製スポーツペダルを装備する。「Acura Precision Cockpit」ディスプレイには、12.3インチのワイドHDセンターディスプレイに「True Touchpad Interface」とともに標準装備されている。

カーブドステッチのアクセントが付く9モードのマッサージフロントシートをオプションで用意した。新開発の「ELS STUDIO 3D」プレミアムオーディオシステムは、出力1000W以上、22のディスクリートチャンネル、25のスピーカー仕様となり、アキュラ史上、最も先進的で強力なオーディオシステムになる、

センサー入力に基づいて減衰力を継続的に調整するアダプティブダンパーシステムに初めて、エアサスペンションが組み合わせられた。これにより、アキュラSUVのパフォーマンスを次のレベルに引き上げた、と自負する。ドライブモードは、ノーマル、コンフォート、インディビジュアル、スノー、スポーツ、タイプS専用のスポーツ+モードに加えて、最低地上高を約50mm引き上げて、段差や雪をクリアするリフトモードの合計7種類を採用した、としている。

アキュラ MDX 新型のタイプSアキュラ MDX 新型のタイプS
《森脇稔》

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