神戸-高松 ジャンボフェリー新造船、船体デザインを発表 2022年9月竣工

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ジャンボフェリーは11月12日、新造船の起工式を内海造船瀬戸田工場(広島県尾道市)で執行し、同時に新造船の船体デザインを発表した。瀬戸内海の日常の風景をイメージしてデザインしたという。

ジャンボフェリーは現在、フェリー2隻(こんぴら2、りつりん2)を使用して神戸~高松を1日4往復している。新造船はこんぴら2の代替船で、2022年5月に進水、9月に竣工の予定だ。

新造船の船体デザイン・コンセプトは「光り輝く穏やかな波間を白い船が静かに進み、その向こうには美しい島々が浮かぶ。そんな瀬戸内海の日常の風景」をイメージした。白い船体に波をモチーフにした紺碧色の曲線を描き、ファンネル(煙突)と船首・船尾には縞模様をあしらった。縞の本数は、航海の安全を祈願して船首7本・ファンネル5本・船尾3本の「七五三」の吉数とした。

ジャンボフェリーによると、「縞」模様の由来は、16世紀に舶来品として縞の織物が流行した際に「島渡り」「島もの」と呼ばれていたのが転じたものだという。海を介した人と文化の交流が「しま」に込められているわけだ。ジャンボフェリーと同じ加藤汽船グループの雌雄島海運も今年3月、瀬戸の島々への思いを込めたシマシマ模様の新造船めおんを導入している。

ジャンボフェリーの新造船は、船体が現行の約1.4倍の大きさになり、輸送力は約3割アップ、客室スペースも拡大する。浅喫水・全面無柱フルフラット甲板対応型の2サイクル1機1軸推進システム(日本初)や高速離着岸デバイスなどのパッケージ化により、燃費も向上する。また安全性では、浸水した場合に残る浮力で船体を安全に維持するための国際安全基準「損傷時復原性基準」が昨年強化されたが、これに適合している。さらに災害時の支援活動を想定し、ストレッチャーごと搬送できる寝台用エレベーターを整備する。

僚船となる2隻目の新造船(りつりん2代替船)は、2025年竣工の予定だ。

《高木啓》

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