ホンダは電動ビジネスバイクシリーズに新たに屋根付き3輪スクーター『ジャイロキャノピーe:』を追加、設定し、法人向けに10月29日から販売を開始すると発表した。価格は71万5000円で、年間1000台の販売を計画している。
ジャイロキャノピーe:は2020年4月に発売した電動2輪車『ベンリーe:』、2021年4月発売の電動3輪スクーター『ジャイロe:』に続く、ホンダの電動ビジネスバイクシリーズの第3弾モデルで、先行2モデルと同様に交換式バッテリーを採用している。
ジャイロキャノピーe:の開発責任者を務める中川英亮氏は「様々なビジネスシーンを支えるべく、天候によらず多様な積載用途に対応可能な車両とするために、今までビジネスシーンを支えてきたルーフスリーターであるジャイロキャノピーの電動化に着手、日々の取り扱い性、機動性を向上させ、より配送業務で使いやすいパッケージへと進化させた」と述べた。
このうち日々の取り扱い性に関しては、ピラー形状の変更によりヘルメット周りの居住性を高めたほか、ピラーカバーを追加することで「防風性能の向上を図った」という。
また「ジャイロe:を踏襲したコンパクトなリア回り構造とすることで、現行のジャイロキャノピーから車体のコンパクト化(ホイールベース50mm短縮)を実現。さらにリバースアシスト機能を搭載することで取り回し性を向上させた」とも。ホンダ・ジャイロキャノピーe:(10月29日)
一方、機動性の面では「96V系EVシステムを採用することで現行のジャイロキャノピーに対して加速性能、登坂性能を向上させ、より配送業務に使いやすい性能へと進化させた」としている。ちなみに登坂性能は30kgフル積載時でガソリン車のジャイロキャノピーで10度だったものが、14度登坂可能な性能を実現」している。
交換式バッテリーを2個直列にした96V系EVシステムは先行2モデルと同じだが、「ジャイロキャノピーe:には新開発のモバイルパワーパックe:を採用している。それにより30km/hの定地走行試験値で1充電走行距離77kmを実現している」と中川氏は解説。
この新開発のモバイルパワーパックe:は先行2モデルにも使用可能で「出力性能は変わらずに航続距離が(従来品に対して)約1.2倍増加する」とのことだ。