2021年度上期の新車総販売は1.1%増と2年ぶりプラス…足元は部品不足で失速

トヨタ カローラクロス。手前がハイブリッド Z 2WD、奥がガソリン Z 2WD
  • トヨタ カローラクロス。手前がハイブリッド Z 2WD、奥がガソリン Z 2WD
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日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が10月1日に発表した2021年度上期(4~9月)の新車販売統計(速報)によると、総台数は前年同期比1.1%増の205万0359台となった。プラスは2年ぶりだが、足元は生産減の影響で失速状態だ。

21年度当初の新車販売は、コロナ禍で激減した20年度の反動もあって高水準のスタートになっていた。しかし夏場以降は、半導体の供給不足に加え、コロナ禍によるアジア諸国からの部品調達の停滞による減産の影響が広がっている。

上期の総台数はわずかに20年度を上回ったものの、コロナ以前の19年度上期との比較では21.8%の落ち込みであり、2年続きの低迷という状況だ。上期の登録車は8.7%増の129万7939台で、2年ぶりにプラスに転じた。一方、軽自動車の上期実績は1.4%減の75万2420台と2年連続のマイナスだった。

9月単月の販売実績は、総台数が前年同月比32.2%減の31万8371台と大幅な落ち込みになった。7月から3か月連続のマイナスだが、1ケタの減少だった7、8月に比べて減少幅は広がっており、部品不足による減産の影響で、販売には急ブレーキがかっている。

9月の内訳は登録車が30.0%減の20万5423台で7か月ぶりのマイナス、軽自動車は35.1%減の11万2948台で4か月連続の落ち込みだった。メーカー各社の多くは、10月についても大幅な減産を強いられる展開になっており、顧客からの引き合いは堅調なのに供給が応えられないという異常事態が、当分の間、続きそうだ。

《池原照雄》

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