【ベンガルール通信 その6】目に映る景色とその「背景」

周りの環境がどうだって私は私。いつもの場所でいつも通り営業中
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南インドよりナマスカーラ!

2021年6月初旬の本稿執筆時現在、インドは引き続き全土的なロックダウン中。一時は連日、40万人超の新規感染者が報じられ、日本でも大いに話のネタにされていた模様。本気の心配か興味本位か、各所から見舞いの連絡も相次いだ。当地ベンガルールは1年ぶり2度目のロックダウンが「再々延長」となり、6月中旬まで引き籠り生活が求められている。もう暫く自宅にて、オンライン面談とデリバリー三昧の日々が続きそうだ。

掛け声先行で市民の自粛頼みの日本の「緊急事態宣言」とは異なり、当地では営業できる業種や商店の営業時間が明確に規定されているから、医療従事者や物流・配送事業者といった「エッセンシャルワーカー」以外は即座に検挙される。2020年3月末、全国民が一斉に初めて「ロックダウン」を経験した際は、出歩く市民を棒を振り上げた警官が追い回したり、道端でスクワットの懲罰を命じたりといった光景もあったが、それから既に1年以上。インドの社会にはすっかり「ニューノーマル」が定着している。

殊にデリバリーサービスはこの1年間で格段に充実。およそ生活必需品(エッセンシャルズ)は自宅に居ながらにして何でも手に入る。そもそも普段から、わざわざ店に出向いたところで目当ての商品が棚にないことも多いから、手元のアプリで“今、ある在庫”を確認して配達依頼までできてしまう今の環境は格段の進化だ。デリバリーチャージもせいぜい百円程度だから、今やほとんど毎日、日によっては3便・5便、といったペースで使ってしまう。

《大和 倫之》

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