日野自動車 下社長「15万台レベルでも安定的に収益を確保できるようにする」

日野自動車が10月29日に発表した2020年4~9月期の連結決算は、売上高が6662億円(前年同期比29.6%減)、営業損益が116億円の赤字(同327億円の黒字)、当期純損益が96億円の赤字(同185億円の黒字)だった。

新型コロナウイルスの影響による販売面悪化で大幅な減益になったが、営業損失は第1半期(4~6月)の106億円の赤字から第2四半期(7~9月)には11億円の赤字まで改善した。また、所在地別の業績についても、日本、アジア、その他地域の全セグメントで減収減益となったが、第2四半期の営業損益は第1四半期に対して、全セグメントで改善し、アジアはなんとか黒字を確保した。

通期の業績予想については、売上高が1兆4300億円(前期比21.2%減)、営業利益30億円(同94.5%減)と大幅な減収減益だが、7月29日公表した数値より売上高が200億円増、営業利益が10億円増と上方修正した。また、公表していなかった当期純利益を30億円の赤字(同315億円の黒字)とした。

このような決算の説明を中根健人専務役員が行った後、下義生社長が「チャレンジ2025」実現に向けた構造改革について説明。

「チャレンジ2025の取り組みを着実に進めてきたが、コロナ禍で主要市場が低迷し、販売台数・収益とも大幅に減少した。継続的にお客さまと社会の課題を解決していくために、チャレンジ2025の取り組みをさらに加速させ、変動に左右されにくい強固な事業構造を目指して改革を行う」と話し、「2022年までに15万台レベルでも安定的に収益確保できるようにする」と強調した。

販売台数は18年が20万台、19年が18万台で、コロナ前の水準に戻るのは23年になるとのことだが、収益については22年にはコロナ前に持って行くというわけだ。そのためにプロジェクトを進めていることを明らかにした。

そのプロジェクトとは、固定費の最適化と徹底的な原価低減、競争力を磨いた商品・TS(トータルサポート)の提供、整備入庫率50%実現に向けた取り組みの加速、お客さまニーズに対応する海外拠点の機能強化だ。特に競争力を磨いた商品では独自商品である大型HVの拡販を目指す。また整備入庫率50%実現のための専任組織も立ち上げ、全国にある42の販社をサポートしていくために、年間100億円をかけて整備していくという。

そのほか、新たな領域にも挑戦していく。例えば、ソリューション事業の具現化とDXの加速がそうだ。ソリューション事業では、顧客の現場に密着してソフトとハードの両面での課題解決をめざす。そして、DXの加速では課題解決のためにパートナーと連携していく。下社長は今回のピンチを、構造改革を加速させるチャンスと捉えているようだ。

《山田清志》

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