京王電鉄と京王観光は1月10日、京王観光のJR券発券にまつわる不正行為について謝罪のコメントを公表した。
これは、大阪地区にある京王観光の支店で、故意に少ない人数のJR券でツアー客を参加させ、実際の人数との差額を利益としていたもの。
京王観光は京王グループの一員であることから、グループトップの京王電鉄は「同じ鉄道業界に身を置く同業であると同時に重要なお取引先様への背信行為であり、極めて重大な不正と認識しております」とコメント。
一方、当の京王観光では、実態を調査中のため、報じられている不正行為の期間や金額、関係者の処分については確定していないとしながらも、「今後の調査・検証結果の確定をもって関係JR各社様への損害賠償、そして社内処分を厳正に行う予定です」としている。
JRの駅では、ツアーを取扱う旅行会社との信頼関係に基づき、旅客が改札を通過する際に人数を厳密に確認することはなかったということだが、今回発覚した不正はその「暗黙の了解」を逆手に取ったものだった。