プロトラブズが事業戦略説明会を開催…切削加工サービスを拡充、受注可能面積の拡大や納期短縮

ヴィッキー・ホルト社長兼CEO
  • ヴィッキー・ホルト社長兼CEO
  • 今井歩社長

カスタムパーツや小ロット製品などの、オンデマンド受託製造大手のプロトラブズは16日、事業戦略説明会を開催。グローバルと日本それぞれにおける現況と、日本での取り組みについて説明した。

まず米国本社のヴィッキー・ホルト 社長兼CEOが、1999年の創業で来年には20周年を迎えること、過去12カ月の売上が4億ドルを超えたことを紹介。2018年第二四半期の売上高は、過去最高の109万7000ドルに達したという。

また今年はシートメタル加工のラピッド・マニュファクチャリング社を買収し、従来のサービスであるCNC切削、射出成形、3Dプリントに加え、鈑金加工も手がけられるようになったと紹介した。

さらに「デジタル・マニュファクチャリング」に対応するエコシステムとして、「コネクテッドな世界が生まれている」とする。具体的にはCADデザイン領域の協業として、オートデスクのフュージョン360、ダッソーシステムズのメイク・マーケットプレイスと連携。また見積もり作成、発注の段階ではミスミのオンラインサービスと連携していることを発表。

続いて日本法人の今井歩 社長が、日本での展開を紹介。座間工場(神奈川県)ではCNC切削機36台、CNC旋盤3台、射出成形機13台が稼働し、年間で射出成形は1500型以上、切削加工は5万以上のパーツを製造できるとのこと。

今年は切削加工サービスを拡充し、受注可能面積の拡大や納期短縮を実現。従来のアルミと真鍮に加え、銅のCNC切削加工も可能になったという。この10月には企画・開発部を発足させ、市場分析のほか解析サービスを拡張。CAD設計段階でのアドバイスをスタート。このほかアルマイト処理やカスタム仕上げなど、二次的な加工サービスも展開すると発表した。

このほか、今年はブランドロゴを変更。従来の試作メインのイメージから量産対応もアピールするものに、また自社の製造スピードを誇るものから、顧客の「ものづくり」を加速させるメッセージを込めたデザインに改めたという。

今井社長は「2019年は、日本法人も創業10周年となる。今後も成長を続け、新しい顧客に新しい価値を提供していきたい」と語っている。

《古庄 速人》

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