「抜群に調子が良かっただけに力が入り過ぎた」室屋が無念の記者会見…レッドブル・エアレース 千葉

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レース後の会見で敗因を語る室屋選手
  • レース後の会見で敗因を語る室屋選手
  • 会見場はメディアでほぼ満席。注目度の高さがわかる
  • 決勝「ラウンドオブ14」に挑んだ室屋の機体。この後でオーバーGが判定された
  • 会場には多くのファンが詰めかけ、室屋の順番が来ると一斉に歓声が上がった
  • レース後のシーズン順位。かろうじて3位にとどまることができている
  • 会見の終わりには次のレースへ笑顔で抱負を述べた室屋
千葉県立幕張海浜公園(千葉市)で5月27日開催された「レッドブル・エアレース千葉 2018」の決勝レース。この地で初の3連覇に挑んだ日本人パイロットの室屋義秀選手(チームファルケン)がレース終了後、無念の記者会見を開いた。

この日、決勝レースでは午後14時過ぎから14名のパイロットが対戦する「ラウンドオブ14」がスタート。室屋はカンヌ戦の優勝者でもあるマット・ホール選手と対戦したが、室屋はバーティカルターンで12Gを超えるオーバーGを出して失格(DNF)。「ラウンドオブ8」に進出できず、2016年と2017年に続く千葉大会3連覇はならなかった。会見はその結果を受け、午後5時から始まった。

会見でオーバーGとなった要因について聞かれて室屋は、「垂直尾翼の交換によって少しではあるが、影響があった。(加えて)マット・ホール選手のタイムが想定されたよりも1秒ほど速い、この日のベストタイムだった。そこに追いつこうとしていたため、この二つがミックスされてオーバーGに至ったのだと思う」と反省の弁。

メディアが前人未踏の母国開催3連覇への期待を書き立てたことによるメンタル面での影響はあったのではないか、との質問には「モータースポーツである以上、メディアの皆さんの力がなければ日本に(エアレース)は広がらないし、成長もしない。こういう状況を背負っていくのがプロだと思っている。去年はプレッシャーが上がっていく中で、いい結果につながって勝てた。今回は残念な結果になってしまったが、去年も落としたレースが2回あったし、残り5戦をきちっと戦っていけばイイと思っている。(メディアの注目を)もっと力に変えられるように努力したい」とした。

対戦としてホールに負けても、「ラウンドオブ14」の最速タイムを出すことで次へ進めた可能性もあったのではないかとの質問には、「ホールのタイムが想定よりも1秒速く、これに追いつくためには相当攻める必要があるとの思いが飛行中に強くなった。コンディションも良く機体の調子も良かったので、正直これは面白くなってきたぞ、という気持ちでスタートした。しかし、ほんの少しの操縦ミスがオーバーGにつながってしまった。それ以外は完璧だったし、悪くない状態だっただけに残念だった」と、力の入り過ぎが失敗につながったことを認めた。

次のハンガリー戦への志を聞かれると室屋は、「幸いシーズンポイント上では2位との)差は開いたけれども3位にとどまれているし、悲観するポイント差ではない。一歩引いてシーズン全体を俯瞰すればいい位置にいることは間違いがない。今日の失敗から学ぶことは多いので、この反省の下、更に強く戦えるようにしたい。千葉が終わりのような印象を抱かれているようだが、今シーズンはあと5戦あるので長い目で応援していただきたい」と、まだまだ上位へ上がれるチャンスは残されていると話した。

また、機体のバージョンアップは今後も行うのかとの質問には、「今年はあまりアグレッシブな内容を考えていない。ただ、次のシーズンへ向けたテストは常に続けていて、垂直尾翼もその一つだった。研究開発を止めてしまえばどこかで追いつかれてしまうので、チャレンジは続けていくことこそ長い目で見れば良い結果につながる」と回答した。

一方、千葉大会への注目度が上がったことに対する感想を聞かれると「去年に比べて倍ぐらいの注目度があるな、と感じた。特に今日は空からスゴイ数のお客さんが見えたし、(記者会見にも)満席になるぐらいメディアの皆さんに来ていただいた。エアレースが日本で開催されていることが知られてきたし、またモータースポーツとしての認知が進んでいるとも感じた」と話した。

千葉大会に対する今後への思いについては、「千葉で4年目の開催ということでお客様にも定着してきた。今では世界中で千葉の地名が知られるようになったし、エアレースの中で千葉は最も盛り上がっている。千葉がモータースポーツとしての国際都市になったとの実感もある。この地で飛ばせてもらえていることへの感謝の気持ちもある」とした。
《会田肇》

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