JR西日本は2月28日、山陰本線の新たな観光列車『あめつち』を、7月1日から運行すると発表した。
『あめつち』はキハ47形気動車を改造した2両編成で、グリーン車扱いとなる。正式な列車名は『あめつち ~天地の初発のとき~』で、山陰地方を舞台にした神話が多数書かれている古事記の「天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき」という書き出しが由来になっている。
車両デザインは、山陰地方の豊かな自然や文化などが日本文化のルーツにつながるとする「ネイティブ・ジャパニーズ」をコンセプトに、島根県出雲市出身の映画監督・錦織良成氏や、スタジオ・ジブリの作品に参画している島根県松江市出身のアニメーション美術監督・吉田昇氏の協力により制作された。
このコンセプトを基に『あめつち』では、天井の照明やテーブル、窓際の壁面、洗面台、物販カウンターなどに鳥取県や島根県の工芸品を採り入れ、「古くて新しい日本」を発見する旅を演出するとしている。
年間150日程度の運行を予定しているが、11月までは土~月曜を中心に計65日間運行する。時刻は、下りが鳥取9時発~出雲市12時47分着、上りが出雲市13時41分発~鳥取17時36分着。
途中、日本海や大山が見える名和~大山口間や、宍道湖が見える乃木~玉造(たまつくり)温泉間、斐伊川(ひいがわ)が見える直江~出雲市間では徐行運転が行なわれ、ビューポイントを楽しむことができるという。