筑後の食にこだわった観光列車、西鉄が運行へ…オープンキッチンも装備 2019年春

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車体デザインはグラフィックデザイナーの福岡南央子氏が担当。キッチンクロスをイメージした赤いチェックを入れることで、料理を楽しむ列車としての清潔感を表現。緑豊かな沿線風景に映えることも意識したという。
  • 車体デザインはグラフィックデザイナーの福岡南央子氏が担当。キッチンクロスをイメージした赤いチェックを入れることで、料理を楽しむ列車としての清潔感を表現。緑豊かな沿線風景に映えることも意識したという。
  • 車内のイメージ。沿線の魅力をアピールするため、竹細工などの沿線工芸品がふんだんに採り入れられている。座席とテーブルは、線路と直角に配置される。内装デザインは有限会社ランドスケーププロダクツが担当。
  • 2両目の車両に設置されるオープンキッチン。中心には窯が据え付けられる。
  • 『THE RAIL KITCHIN CHIKUGO』の見取り図。座席・テーブル部分は、オープンキッチンがある2両目は8席と少ないが、1・3両目は22席ずつ設置され、ドア付近には大型テーブルが置かれる。
  • 福岡南央子氏デザインの車体側面ロゴデザイン。柳川の川下りや久留米の特産品、大牟田の産業遺産などにちなんだアイコンを文字に埋め込んでいる。
  • アイコンを凝縮し、ネーミングと並べたタイプのロゴデザイン。

福岡県の西日本鉄道(西鉄)は1月25日、2019年春に運行を開始する予定としている、同社初の本格的な観光列車の概要を発表した。

この観光列車は、筑後地方を中心とした新鮮な食材を使った料理を、できたての温かい状態で楽しめるもので、『THE RAIL KITCHIN CHIKUGO』とネーミングされる。

車両は、既存の6050形3両編成をおよそ5億円をかけて改造。座席数は52席で、1・3両目の車両は、西鉄初のトイレ付き車両となる。また、中間の2両目には窯(かま)を中心に据えた大型のオープンキッチンが設置される。

車内は、八女(やめ)の竹を使った竹細工や、城島瓦、大川家具、TINパネルといった沿線の伝統工芸品を採り入れ、モダンかつカジュアルなデザインを掛け合わせたような空間を演出するという。また、床材には、線路の路盤に敷く「バラスト」と呼ばれる砂利を加工した人造大理石が使われる。

今後は、4月に料理内容やダイヤの概要、9月に運行開始日、予約開始日、制服がそれぞれ発表され、2019年2月には車両を公開するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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