「空飛ぶ車」エアロモービルが予約開始…2020年までにデリバリー

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モナコで開催中の展示会「トップ・マークス・モナコ」(20~23日)において、スロバキアのエアロモービル社が「空飛ぶ車」の市販仕様を公開。展示会場において先行予約を開始した。数年のうちに量産を開始し、2020年までにデリバリーを開始する予定だ。

2人乗りのエアロモービルは、機体後部のプロペラを回転させて飛行し、地上では翼をたたんで、電気モーターで走行する。空と陸というだけでなく、駆動システムでもハイブリッドビークルだ。2014年にプロトタイプ・バージョン3.0を発表しており、モナコで披露された量産仕様はバージョン4.0になる。

最初は最多で500機/台が生産され、価格は1200万~1500万ユーロ(1億4000万~1億8000万円)。カスタマーの希望に応じて仕様と金額は異なる。

エアロモービルの動力は2.0リットル水平対向4気筒ガソリン・ターボエンジンで、機体後部のプロペラを回転させて飛行する。出力は224kW(300bhp)。路上では同じエンジンで発電し、前軸を電気モーターで駆動する。路上走行モードから飛行モードへの転換に必要な時間は3分以下。

燃料タンク容量は90リットルあり、自動車としての航続は700km、最高速度は160km/h、航空機としての航続は750km、巡航速度は259km/h。離陸に必要な滑走距離は397m、高度50ft(30m)までは595mの距離が必要だ。最大離陸重量は960kg、有効搭載重量(乗員と荷物のほか、燃料やオイルなどを含む)は240kgとなっている。

メーカーでは、エアロモービルは、道路インフラが貧弱な地方における1000kmていどまでの中距離で、ドアtoドア移動の効率を向上させる、という。

同じ「トップ・マークス・モナコ」では、オランダのパルV社の空飛ぶ車『パルVリバティ』も展示され、こちらは折りたたみ回転翼を装備している。2月から受注を開始しており、ベーシックな「スポーツ」仕様が29万9000ユーロ(約3500万円)、フルオプションの「パイオニア」仕様が49万9000ユーロ(約5800万円)だ。

《高木啓》

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