ホンダ倉石副社長、八郷改革「まずは従業員の元気を出すことから始めている」

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ホンダの決算会見の様子。左端が倉石誠司副社長
  • ホンダの決算会見の様子。左端が倉石誠司副社長
  • 東京・青山の本社前には発売中の車がズラリと並ぶ

ホンダは10月31日、2016年度第2四半期連結決算を発表した。その会見の席上、倉石誠司副社長は八郷隆弘社長が進めている改革について触れ、「本格的に効果が出るのはこれからだ」と述べた。

八郷社長は15年6月に社長に就任し、それまでの反省を踏まえて「量から質へ」の改革を打ち出した。「まずは従業員の元気を出すことから始めている。やはりホンダの強みは人だと思っているので、従業員が元気になること。それがお客さまに通じ、ホンダのブランドもブランドも上がって行くと思う」と倉石副社長。

確かにホンダの従業員は、相次ぐリコールや“一人負け”と言われるぐらいの販売低迷によって元気を失っていた。それがここに来て少しずつ変化が現れ始めたという。4輪の販売についても、今上半期はグループ販売台数が243万台と前年同期と比べ14.5%も伸びた。

「一番大きいのは新機種効果で、特に『シビック』が北米、中国をはじめ、アジアや南米でも大変な人気になっている。日本では出していないが、世界的に非常に好評で、これが一つの契機になっている」と倉石副社長は話す。

しかし、営業利益率はまだまだ低い状態で、2016年度の見通しは4.9%だ。この数字は同業他社の決算がこれからなので何とも言えないが、業界平均以下なのは間違いないだろう。ホンダが本当に元気を取り戻すには、1990年代後半のように話題になるヒット車を次々に生み出し、収益率を大きく改善する必要がある。

《山田清志》

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