欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループは5月31日、2016年第1四半期(1‐3月)の決算を公表した。
同社の発表によると、アウディやセアト、シュコダなどを含めたグループ全体の総売上高は、509億6400万ユーロ(約6兆2725億円)。前年同期の527億3500万ユーロに対して、3.4%の減少。
一方、第1四半期の営業利益は、34億4000万ユーロ(約4235億円)。前年同期の33億2800万ユーロに対して、3.4%の増益となっている。
排ガス不正問題を抱えながら、増益となった要因は、排ガス不正の特別項目によるもの。排ガス不正問題に備えた引当金で、3億ユーロ(約370億円)の為替差益を計上したため、全体を押し上げる結果となった。
また、2016年第1四半期の世界新車販売は、257万7000台。前年同期比は1.2%減と落ち込む。
フォルクスワーゲングループのマティアス・ミュラーCEOは、「第1四半期は、ディーゼル問題の経済的影響を限定的にとどめた。困難な状況の下、良好な決算を達成した」と述べている。