【GARMIN ForeAthlete 225J インプレ後編】ヘルスケア機能統合で、トレーニングだけでなく健康管理にも

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GARMIN CONNECTモバイルをインストールしたスマートフォンとブルートゥースで接続することにより、データの自動アップロードなどの機能を利用できる。
  • GARMIN CONNECTモバイルをインストールしたスマートフォンとブルートゥースで接続することにより、データの自動アップロードなどの機能を利用できる。
  • ピッチを正確に測定するフットポッドやベルト型の心拍計をワイヤレス接続することも可能。
  • 通常のランニングだけでなく、短いランニングと休憩を組み合わせたインターバルトレーニングをガイドすることも出来る。
  • 基本的に記録したデータはパソコンやスマートフォンで閲覧するべきだが、簡単なデータの確認は本機だけでも可能だ。
  • パソコンにGARMINエクスプレスというフリーソフトをインストールすることで、パソコン 経由のデータアップロードや本機のソフトウエアの更新ができる。
  • GARMIN CONNECTにアップロードしたランニングのデータはこのように表示される。
  • 心拍のグラフを拡大表示。130前後になるようにペースを調整して走った。最後の上昇はゴール直前でついラストスパートしてしまったため。
  • グラフはカスタマイズでき、心拍のグラフに走行ペースを重ねるといったことができる。ゆっくり走っても心拍が上がりすぎるため一度歩き、その後ゴールにスパートしたことが分かる。

心拍センサーを内蔵したGARMINのGPSランニングウォッチ『ForeAthlete(フォアアスリート) 225J』が新登場した。マラソンシーズンまっさかりの今冬、GARMINが放った渾身作を実際に使い、レポートする。

◆心拍センサー搭載にともなってバンドも変化、時計モードでも心拍の測定は可能

ForeAthlete 225Jでは、ベルトが従来のモデルより柔らかくなっており、バックルがダブルピンタイプになっている。また、本体裏側にラバー製のパーツが装着されている。要するに、光学心拍センサーが搭載されたので、ピッタリとキツメに腕に巻いてくださいということのようだ。実際、このバンドは本体やバンドと腕の間に隙間ができないようにピッタリと巻くことが可能で、またそのほうがフィット感がよい。筆者はそもそも腕時計があまり好きではないのだが、本機の装着感は気に入った。腕を振っても時計があまり動かないので、違和感がないのだ。

ピッタリと装着することで、従来モデルより約13gも重くなった重量も、まったく気にならなかった。ただし、睡眠時だけは窮屈に感じ、穴二つ分ほど緩めて巻いていた。ちなみに睡眠時も装着するのは、睡眠状態を計測するためだ。それと、本機はいつも装着する腕時計としてみると、やや外観がチープと言わざるをえない。無理に高級感を演出しないプレーンなデザインはランニングウォッチとしては好感が持てるのだが、スーツには合わないのだ。リストバンド型のライフログベルトや仰々しいデザインのスマートウォッチなら少々安っぽい外観でも気にならないのだが、本機は普通の腕時計に見えるシルエットであるだけに、質感が気になってしまう。

ランニングウォッチとしての使い心地は、もはや完成に域に達しており、文句のつけようがない。時計モードからGPSモードへの移行は非常に速く、ほとんどの場合、1~2秒で完了する。つまり、その時間でGPSの衛星を補足しているということで、かつては数分も待たされたのがウソのようだ。

加えて本機では、胸のバンドを巻く必要がない。これは本当に快適。男性のランナーは後ろ姿がまるでブラジャーをしているようだからと、あのベルト型センサーを嫌う人が多いそうだ。筆者はそういったことはあまり気にしないが、冬場はひんやりと冷たく、走行中は汗をかいて緩みベルトがずり落ちてしまうこともあるあのセンサーが好きであるはずはない。あのセンサーと縁が切れるのはありがたい。

走行中は本機で心拍数を表示しておき、心拍数が130程度になるようにペースを調整して走っている。そうすると自分でも呆れてしまうほどスローペースなのだが、息が上がらずに長距離を走ることができる。心拍というのは自分の感覚である程度分かりそうなものだが、実際に心拍計の数値を見ると、感覚は全くあてにならないことが分かる。

◆心拍計の精度は専用センサーと遜色なし

ところで、光学式心拍計の精度だが、自分が試した範囲内では、ベルト型センサーと全く違いがないように感じられた。試しに時計のバンドを緩めて、腕を降るたびに時計が動くようにして使ってみると、計測はされるものの、数値がやや低めになるように感じられた。やはり時計が動かないようにピッタリと装着する必要があるようだ。

心拍やペースがあらかじめ設定した範囲から逸脱するとブザーで教えてくれたり、表示するデータを幅ひろくカスタマイズできるのは従来モデルと同様。上位モデルと比較すれば機能は少なめだが、ほとんどのランナーはこれで十分だろう。

なお、心拍センサーは時計モードの時でも使用することができる。血圧もそうだが、心拍数も病院で測るのと自宅で測るのとではかなり違った数値が出る。自宅で朝起きた時の心拍を測ることで、正確な安静時心拍数を知ることができる。冒頭で220-年齢の60~70%が効率のよい有酸素運動の心拍数だと説明したが、これはごくごくおおまかな目安。安静時心拍数がわかると、もう少し正確な理想の心拍数を知ることができる。計算式は{(220-年齢)-安静時心拍数} x 運動強度(60~70%)+安静時心拍数だ。

◆GARMIN CONNECTはSTRAVAと連携可能、睡眠の状態からタイムによるレースまでカバー

本機にかぎらず、GARMINのフィットネスデバイスはすべて、GARMINの提供する無料のクラウドサービスであるGARMIN CONNECTでデータを管理することができる。本機が計測、記録したデータをスマートフォンやパソコンを介してアップロードし、見やすくグラフ化するなどして閲覧できるデータ管理サービスだ。

本機はランニングのデータとライフログのデータを計測、記録できるが、GARMIN CONNECTはもちろんどちらのデータも管理することができる。ランニングのデータはスポーツ、ライフログのデータはヘルス&フィットネスに記録されるが、マイコネクションを開けば、すべてのデータを一覧することも可能。あらゆる運動データを一括して管理できる。

ランニングを続けていくうえで、こうしたデータ管理はモチベーションアップのために非常に大切だ。どんなに走ることが好きでも、励みになるものがないと続けられるものではない。GARMIN CONNECTは単に過去のデータを閲覧できるだけでなく、走行距離や走行した時間、あるいは消費したカロリーなどに目標を設定し、その達成率を毎日表示することができる。

ランナーのモチベーションアップといえば、「STRAVA(ストラーバ)」というサービスが急速に注目を集めている。ランニングと自転車の走行データをアップロードして管理できるサイトなのだが、セグメントという機能が大人気だ。これは、ユーザーが設定したコースのタイムを、STRAVAのユーザー同士で競うもの。競争に興味がなくても、同じセグメントを走った人と仲間になったような気分を味わえたり、自分の実力を知る目安にもなる。

GARMIN CONNECTはSTRAVAとデータを自動同期することができる。両方のアカウントを取得すれば、あとはSTRAVAで簡単な設定をするだけで自動同期の準備は完了。GARMIN CONNECTにデータをアップロードすれば、STRAVAにも自動的に反映される。それぞれのサービスには重複する部分も多いが、GARMIN CONNECTは健康維持に役立つ機能も充実しているなど、違った特徴がある。うまく使い分けることでランニングの楽しみを広げられるだろう。

《取材協力:いいよねっと(GARMIN製品 日本総代理店)》

《山田正昭》

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