ボーイングは、日本、韓国、台湾を含む北東アジア地域で2015年から2034年までの間に1450機、金額ベースで約3100億ドルの新造民間航空機需要予測を発表した。
新造機のうち、66%は、現行機をより新しく高効率な機種に代替する需要で、残る34%が新規導入分とみられ、これによって北東アジア地域における運航機数は、現在の960機から2034年には1490機に増加すると予測する。
ボーイング民間航空機部門のマーケティング担当であるランディ・ティンゼスバイス・プレジデントは、「北東アジアの航空市場は成熟期に入ったとはいえ、まだ成長の余地がある。この地域の旅客輸送量(旅客キロベース)は今後20年、年率2.6%のペースで拡大する。目的地別では、過去10年で明らかになったトレンドから、中国や中東、南アジアがますます増えると見込む」としている。
ボーイングでは、将来の納入機種の大半は、ボーイング787ドリームライナーや777型機ファミリーに代表される中/小型のワイドボディ機になると予測。これらの航空機は金額ベースで71%を占める最大の市場セグメントになり、納入機数は約720機、総額2200億ドルの規模になる見込み。
また、新造機の43%はボーイング737型機に代表される単通路機で、主としてローコストキャリア(LCC)向けに納入されると予測する。
ボーイングでは、世界の航空会社は今後20年間で新造機3万8000機に相当する総額5兆6000億ドルを投資すると予測している。