ウェザーニューズのグローバルアイスセンターは、9月14日に北極海の海氷が、今夏最小面積456万平方kmを記録し、観測史上4番目の小ささとなったと発表した。
商業利用の進む北極海航路は今年、ロシア側の北東航路、カナダ側の北西航路ともに開通し、現在も海氷域に入ることなく航行が可能な状態となっている。
北極海の海氷は、通常7月から8月にかけて急速に融解し、毎年9月に一年で最も小さい面積となる。地球温暖化による極域の気温上昇と、これに伴う海水温の上昇により、北極海の年間最小面積は減少傾向にある。2012年には観測史上最小面積となる328万平方kmを記録。
人工衛星データ解析によると、今年は5月頃から海氷の流動が活発で、海氷が融解しやすい状況となっていた。また、7月から8月にかけて北極海域が好天傾向で、気温も上昇したことで融解が進み、観測史上4番目に少ない面積となった。
同社では今後、徐々に海氷の結氷が進み海氷面積は拡大していくが、今夏の海氷面積が小さくなったことで航路開通状態が10月上旬頃まで続くと予想する。