「はじめての格安スマホ」…TSUTAYAは月額1000円から

エンターテインメント 話題

TSUTAYA桜新町店の様子。1階の入口を入ってすぐに「TONE」のコーナーを設置
  • TSUTAYA桜新町店の様子。1階の入口を入ってすぐに「TONE」のコーナーを設置
  • TSUTAYA桜新町店の様子。1階の入口を入ってすぐに「TONE」のコーナーを設置
  • TSUTAYAクーポンが手に入るアプリもプリインストールされている
  • スマホの振動を媒介につながれる機能「エアノック」
  • 売り場には、専門スタッフも常駐している
  • TSUTAYA桜新町店の様子。1階の入口を入ってすぐに「TONE」のコーナーを設置
  • 「TONE」のコーナーには、スマホケースなどアクセサリーも充実
  • TSUTAYA桜新町店
 いま話題となっている格安スマホを分かりやすく丁寧に解説する新連載「はじめての格安スマホ」がスタート! このコラムでは、各事業者のサービスを具体的に紹介しながら、「本当に安いのか?」「安さの反面、注意するポイントは?」といった疑問にもしっかりと答えていきたい。

 第1回目は、DVDやCDのレンタルでおなじみのTSUTAYAで、今年の5月から販売がスタートしたスマートフォン「TONE」を取り上げる。

 TONEは、TSUTAYAを中心としたエンターテインメント事業を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と、インターネットサービスのインフラから、製品の開発・販売まで幅広く提供するフリービットがタッグを組んで誕生したトーンモバイルによるSIMロックフリーのスマートフォンだ。

 これまでMVNO(仮想移動体通信事業者)が提供するサービスや端末は、大手通信キャリアと比べて“格安”で利用できることに、どちらかと言えば焦点が当たりがちだったが、トーンモバイルではCCCがTSUTAYAで展開してきたエンターテインメント・プラットフォームのノウハウを注入しながら、「安さ」だけではなくシンプルでカスタマイズ性の高い端末、購入前後のサポートの安心感を含めたトータルケアの充実ぶりを独自性として掲げている。

 今回は、TONEの端末や料金プラン、契約するまでの流れをチェックしながら主にサービスまわりの特徴をみていく。次回は端末のハンドリングレビューもお届けしたい。

■どこで買えるの?

 最近では大手量販店の店頭で買える“格安スマホ”も増えてきたが、トーンモバイルでは、TONEの販売を地域ごとのTSUTAYAと直営店からスタートしている。今年の5月5日から、東京のSHIBUYA TSUTAYAが第1号の取り扱い店舗として販売を始めたが、以後取扱店は順調に拡大。本稿執筆の8月中旬時点で、TSUTAYA 12店舗とTONE直営店の4店舗をあわせて全国16店舗で買うことができる。

 もちろん店舗に直接足を運ばなくても、TONEのオンラインストア、ならびに電話での購入申込みも受け付けている。個人だけでなく、法人での購入も可能だ。なお、違約金は2年未満で解約した場合に9,800円の負担がかかるが、2年以降であればいつ解約しても違約金は不要。

■どんな端末がある?

 トーンモバイルでは、フリービットが培ってきた製品開発のノウハウを活かして、フルスペックを備えながら徹底してコストダウンを図った。いま同社が販売する端末は敢えてTONEの1機種に絞り、利用料金やサポートも含めてシンプルに使えるサービス体系を魅力として前面に打ち出している。

 本体には5.5インチの液晶を搭載。OSはAndroid 4.2.2。トーンモバイルではSIMカード単体での販売は行わず、すべて端末込みのセット販売で“買ってすぐに使えるスマホ”を提供することに重きを置いている。

 なお、TONEのSIMカードは、NTTドコモのFOMAのネットワークを利用する3G専用。使えるエリアは日本国内のみになるが、TONEの端末自体はSIMロックフリーなので、海外に出かけた時には、現地でSIMカードを調達して使える。SIMカードスロットもmicroSIM対応のスロットを2基備えるDual SIM仕様だ。

■気になる月額料金について

 月額利用料金もシンプルに1プランのみに設定されており、容量無制限の“パケット使い放題”に、通話基本料金を合わせた最低利用金額は「月額1,000円(税別)」。価格は十分にインパクトがあるし、異なるプランから自分に必要なものを選ぶ煩わしさや難しさもない。これとは別に端末代金が24,000円(税別)でかかり、支払い方法は一括と分割が選べる。

 あとは毎月利用したぶんだけの通話料が別途必要だ。TONEの標準として付いてくるのはデータ通信専用のSIMカードなので、音声通話は「050」番号のIP電話を使う。通話料金はトーンモバイルの端末どうしなら「0円」。国内携帯電話宛で「21円/1分」。一般電話宛は「13円/3分」となる。

 同じく「050」で始まる電話番号のプロバイダーで、トーンモバイルの端末から無料で電話がかけられるIP電話サービスのプロバイダ、電話番号の一覧についてはホームページで公開されている情報をぜひ参考に活用して欲しい。

 IP電話のアプリは独自に開発したものを搭載。普通のスマートフォンで音声通話をかける感覚と変わりはなく、「IP電話」アプリを起動して相手の電話番号をダイアルするだけだ。

 ただしIP電話なので、110番・119番、フリーダイアル、ナビダイアルへの発信はできない。110番・119番はダイアルすると、それぞれの場所から最寄りの警察署・消防署をGPS機能を使って検索し、電話番号を調べてくれる。

 音声通話の品質はネットワークの状態にもよるので、場合によって若干の音声遅延が起こることもあるが、実際に試してみると品質は安定していて、声もクリアで聴き取りやすい。若干の遅延こそあるものの、ストレスを感じるほどでは全然なかった。LINEやSkypeの音声通話と同じレベルと考えてもらえればよいと思う。

 トーンモバイルでは音声対応のプランもオプションとして用意している。一般的にSIMロックフリー端末向けの格安SIMカードとして、データ通信専用のSIMのほかに、最近では音声通話サービスを加えた音声対応SIMの2種類を揃えるMVNOも増えてきた。

 月額料金「953円(税別)」の「3G音声オプション」を申し込むと、新規の電話番号発行やMNPにより現在の電話番号を引き継いで使うことができるようになる。3G音声通話を利用した際には、18円/30秒の通話料金が従量課金で別途発生する。留守番電話やキャッチホンもオプションとして付けられる。

 さらにWi-Fiスポットについては500円/月(税別)で利用できる「安心オプション」に加入することで、全国約63,000箇所で使える「TONE mobile Wi-Fi by エコネクト」のスポットに接続ができる。安心オプションには、端末の破損や盗難時の補償もセットになっているので、利用するユーザーも多いのだという。

■通信速度や容量は?

 トーンモバイルのサービスにはパケット容量制限があり、300MB/1日、あるいは連続する2日または3日間の累計で300MB以上を使ってしまうと通信制御・低速化の対象となってしまう。TONEではテザリングが利用できるので、ビジネスマンにとっても使い勝手のよいスマホと言えるが、テザリングでは多くのパケット容量を使ってしまうこともあるので注意したい。

 基本プランとは別に用意されている「高速チケットオプション」は、もともと3G専用端末であるTONEでもインターネット動画を快適に視聴するためのオプション。もちろんWi-Fiにつないで動画を見るぶんには問題はないが、3G通信経由だと先に触れた容量制限に触れてしまう。

 TONEでは本体にプリインストールされている「マイプラン設定」アプリを利用して、高速モードを使いたいときに切り替えれば、3Gのベストエフォートが出せるようになる。なお通常の通信速度は最大約500kbps~600kbpsだが、「高速チケット」を利用すると最大約3Mbpsに上昇する。「高速チケット」は1G/300円、月内最大2GBまで購入ができ、使ったぶんだけ減っていく。購入から31日間利用が可能となる。

■端末を購入後即日受け取りはできるのか?MNP対応は?

 TONEを購入すると、店頭の場合は即日の受け取りが可能だ。複数のプランや端末から選ぶ必要がないため、申し込みから電話が使えるようになるまでの流れがストレートで迅速なところが大きな魅力だ。オンラインストア、電話による注文の場合は申込みの日付から通常3日以内に日本郵便のサービスを使って発送される。

 MNP転入の場合も、あらかじめ契約中のキャリアでMNP予約番号を取得済みであれば、即日約1時間ほどの手続きを経てすぐに購入、使い始められる。MNP番号の取得は、TONEを取り扱うTSUTAYAの店頭からでも可能だ。オンラインでMNPを申し込めば、通常3日以内で購入した端末が日本郵便の本人限定受取サービスを使って届けられる。

 オンライン経由でMNP転入を申し込むと、端末が届くまでの3日間に電話が使えなくなってしまうので、オンラインで端末を購入してから、後ほど店頭に持ち込んでMNPの手続きを行うこともできるようになっている。なお、電話で購入の場合はMNPが利用できない。

 また、MNPを使ってMVNOの格安SIMのサービスに乗り換えた場合、一般的にキャリアメールが使えなくなることも覚えておこう。

■端末が故障したらどうなる!? サポート体制は?

 複数台のTONEを家族で一斉に申し込むと、何かお得なサービスは受けられるのだろうか。現在トーンモバイルでは、Web限定・期間限定の施策として「こどもスマホの夏キャンペーン」を実施している。

 1人の名義で最大5台まで購入ができて、本来であればそれぞれの端末ごとに必要な初期費用3,000円が無料になるという内容だ。もちろんそれぞれの端末の代金と月々のランニングコストはかかるが、子どものいる家庭でTONEを揃えて使う場合は初期購入時に最大15,000円の割引が受けられるから一考の価値はありそうだ。

 また、「大手キャリアのスマホを使っている理由は、ユーザーサポートの安心感が高いから。格安スマホはちゃんとしたサポートが受けられるか不安」という方も多いだろう。トーンモバイルのサポート体制についても調べてみた。

 同社ではシンプルなスマホとサービスを特徴としてうたっているだけに、ユーザー層についても新規にスマホを購入する初心者、シニア層や子どもをメインターゲットに見据えている。それだけに、ユーザーサポートについては手厚いケアができるよう、体制を整えている。

 TONEスマホには、「サポート」アプリがインストールされていて、Webマニュアルに直接つながるようになっている。でも、これだけではありふれたユーザーサポートと変わらないが、トーンモバイルならではの大きな特徴と言えるのが「リモートサポート」だ。

 端末の操作方法やトラブルシューティングに関連する相談は、店頭やコールセンターでも受け付けているが、近くに取扱店がない、またはスマホの操作自体に慣れていないというユーザーもいるはずだ。そこで、トーンモバイルでは画面共有による遠隔サポートを導入している。

 電話で専任のオペレーターと話ながら、オペレーターが遠隔操作で端末の使い方や問題の解決をナビしてくれるというものだ。リモートサポート自体は、製品に起きている問題をメーカー側で把握することができるので、サポートの負荷を減らせるメリットや、サービス品質の向上につながることから、昨今導入する企業も増えている。

 トーンモバイルでもいち早くこれに目を付けたわけだが、店舗に足を運びづらいユーザーには非常に心強いサービスだ。しかも、TONEのユーザーであればサポートを無料で受けられる。

 端末を誤って水没させてしまったり、画面を割ってしまうなどハードウェアの故障については、店頭や電話などで対応している。オプションとして契約できる「安心オプション」に入っていない場合は、残念ながら端末を買い直さなければならない。

 オプションに入っていれば、必要書類を提出した後で“お見舞金”が支払われる。最大で端末代金の24,000円、一部破損でも最低10,000円が保障される仕組みだ。お見舞金は年に2回まで申請が可能。購入時の受付はWebでも受け付けているが、購入後の対応については、不正利用を防ぐため店頭で実機の状態を確認後に受け付けるかたちとしている。

 端末の故障が激しく、買い直す方向で進める場合、お見舞金はサポートセンターへ連絡後、請求書を記載し郵送、審査を受けてから振り込まれるかたちになるので、お見舞金を待つ間は電話が使用できなくなる。代替機は、店頭に在庫があれば対応する場合もあるそうだ。

■Tポイントは活用できるの?

 TSUTAYAが展開するモバイルサービスなので、「Tポイント」との親和性が高いのが特徴だ。ユーザーは契約時にTポイントをひも付けておくことで、基本料金に追加したオプションを含む月額料金から、200円につき1ポイントが貯められる。もちろん端末代金の24,000円にもポイントが付く。ほかにもTONEを取り扱うTSUTAYAの店舗で使えるお得なクーポンが手に入るアプリもプリインストールされている。

 親子で使うスマホとして、便利な機能も充実させた。その一つが「TONEファミリー」だ。TONEを契約しているユーザーなら無料で利用できるオプションであり、トーンモバイルの契約者である保護者が、子どもやお年寄りの家族ユーザーを見守るための機能がそろう。

 端末のGPS機能を利用して家族の現在位置や行動履歴を把握したり、子どもが使えるアプリのインストールや利用の管理、スマホを使いすぎないよう時間帯制限をかけられるサービスなども含まれている。位置情報はスマホだけでなく、PCブラウザからマップ上で確認することもできて便利だ。ほかにもスマホの画面をノックして、親子がスマホの振動を媒介につながれるコミュニケーション機能「エアノック」のツールもユニークだ。

 またGPS情報を活用した独自機能には、104をダイアルしてベッコアメの「Alike」が提供する店舗情報につなぎ、現在地点の近場で提供されているグルメ/美容/宿泊情報やTSUTAYAの店舗が検索できる「104検索」がある。

 仕事での外出や旅行で知らない街にでかけた時に便利そうだ。いっそのこと104にダイアルする手間を省いてアプリ化してしまった方がもっと使いやすくなりそうだ。ほかにも、スマホで撮影した写真や音楽、テキストなどのコンテンツにPCからアクセスして、スマホとPCで共有しながら管理ができる「TONE One」のサービスも使いこなしたい。

 スマホの製造・販売から手厚いサポートまで一貫したかたちで、月額1,000円の基本利用料金+オプションの中で充実したサービスを揃えるトーンモバイルはキャラクター自体かなり立っていると言える。シンプルな料金体系は初めてスマホを使うユーザーにとって馴染みやすく、安心感も高いはず。

 ただ一方で、選べる端末が3G専用でAndroid 4.2.2という、やや先進感が低いTONEの1機種のみという点がギークなユーザーには、物足りなく感じられるかもしれない。では実際に、TONEを使ってみるとどんな手応えがあるのか? 次回のハンドリング編で明らかにしてみたい。

【はじめての格安スマホ】TSUTAYAから誕生した「TONE」とは?

《山本 敦@RBB TODAY》

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