精神不安定からの暴走ひき逃げ、同乗者も書類送検

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今年5月に静岡県浜松市中央区内にで発生し、5人が死傷したひき逃げ事件について、静岡県警は12日、「事故を起こす危険性がありながら運転を止めさせなかった」として、同乗していた55歳の男を重過失致死傷容疑で書類送検した。

静岡県警・浜松中央署によると、問題の事故は2015年5月2日の午前10時45分ごろ発生している。浜松市中区鍛冶町付近の市道(片側2車線の緩やかなカーブ)を走行していた乗用車が信号待ち車列を追い抜くようにして前方のスクランブル交差点へ進入。横断中の歩行者を次々にはね、さらに約200m先の交差点まで走り抜け、ここで信号待ちをしていた車両に追突した。

この事故で最初にはねられた31歳の女性が死亡。生後10か月(当時)の乳児を含む4人が打撲などの軽傷を負っており、警察はクルマを運転していた東区内に在住し、中国籍を持つ32歳の女を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)と道路交通法違反(ひき逃げ)の現行犯で逮捕したが、後の調べで女は精神が不安定な状態で、精神科への通院歴もあったことが判明している。

逮捕された女の夫で、事故当時に同乗していた55歳の男は女の精神不安定状態を把握しており、事故直後には「女が突然興奮状態に陥った」などと供述していた。警察では「事故を起こす可能性が高いにもかかわらず、運転を止めさせようとしなかったことが事故を招く結果となった」と判断。男にも責任があるとして、重過失致死傷容疑で書類送検した。

女は鑑定留置されており、現在も刑事責任能力の有無を調べる作業が続けられている。

《石田真一》

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