現地16~17日、インディカー・シリーズの開幕前合同テストが米アラバマ州のバーバー・モータースポーツパークで開催され、佐藤琢磨は23人中10位のベストタイム、ホンダ勢のなかでは2番手だった。
3月29日決勝の開幕戦(セント・ピーターズバーグ)まで2週間を切っての直前合同テストが、常設ロードコースのバーバーで実施された。4月末には第4戦が実施される舞台でもあるコースだが、今回はシボレー勢とホンダ勢、ともに今季仕様の各オリジナルエアロ(空力)キットを装着しての初顔合わせということで、特に注目を集めた。
各チームの派手なスポンサーカラーを纏っても、やはりエアロの派手さではホンダエンジン搭載勢が上まわる印象。しかし、2日間を通じての総合ベストラップタイム順ではシボレーエンジン搭載勢がトップ6を占め、トップ10に8台を送り込む結果となった(もちろん、この結果がシーズンを占うとは限らない)。
■3月16~17日 インディカー合同テスト/ベストタイム上位
1 W.パワー(C) 1分07秒3118
2 S.ディクソン(C) 1分07秒3996
3 S.コレッティ(C) 1分07秒5224
4 H.カストロネベス(C) 1分07秒5304
5 S.パジェノー(C) 1分07秒5329
6 S.ブルデー(C) 1分07秒5829
7 G.レイホール(H) 1分07秒6203
8 C.キンボール(C) 1分07秒6225
9 J-P.モントーヤ(C) 1分07秒6266
10 佐藤琢磨(H) 1分07秒6638
※C=シボレーのエンジン&エアロキット車、H=ホンダのエンジン&エアロキット車。シャシーは全車がダラーラ製、タイヤは全車がファイアストン製。
トップタイムは昨シーズン悲願のチャンピオンを獲得したウィル・パワー、これにスコット・ディクソン(03&08&13年王者)が続いている。ホンダ勢首位は全体7位のグレアム・レイホール。琢磨はホンダ勢2番手、全体10位だった。なお、琢磨が所属するAJ.Foytレーシングは今季、フルシーズンの2台参戦体制に移行しており、僚友のジャック・ホークスワースは全体17位。
気象条件や路面状況等の違いはさておき、21人のドライバーが昨年のこのコースでのポールポジションタイムを上まわったということで、本格エアロキット元年のスピードアップぶりを物語る。トップタイムのパワーは「エアロキット導入によりダウンフォースが増して、タイヤのグリップも上がった感じだ。今年はあちこちでコースレコードを破れるんじゃないかと思う」と話している。
さらに高速化したバトルでファンを魅了しそうな2015年のインディカー・シリーズは、3月末~8月に全16戦が開催される予定。シリーズ最大のヤマ場である「インディ500」は現地5月24日決勝となっている。