日立の英国高速車両が現地到着…4月から走行試験

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このほど英国サンプトン港に到着したクラス800の先行生産車(写真は出荷前)。4月から走行試験が始まる。
  • このほど英国サンプトン港に到着したクラス800の先行生産車(写真は出荷前)。4月から走行試験が始まる。

日立製作所は3月12日、笠戸事業所(山口県下松市)で製造した英国都市間高速鉄道計画(IEP)向けの高速車両が、英国サウサンプトン港に到着したと発表した。

今回サウサンプトン港に到着したのは、IEP向け高速車両「クラス800シリーズ」のうち、クラス800の先行生産車5両。オールド・ダービーにある試験場の専用軌道やイースト・コースト本線(ECML)の一部区間を利用し、4月から乗務員の訓練を兼ねた走行試験が行われる。

日立は866両(122編成)のクラス800シリーズを受注しており、2020年までに全ての車両を納入する予定。76両(12編成)を笠戸事業所で製造し、残る790両(110編成)は英国ダーラム州のニュートン・エイクリフで建設中の鉄道車両工場で製造する。

運用開始は2017年を予定しており、グレート・ウエスタン本線(GWML)で営業運転を開始。翌2018年からはECMLでも運用を開始する。これにより現在運用されている「インターシティ125」「インターシティ225」がクラス800に置き換えられる。

ニュートン・エイクリフ工場は今夏にも完成し、2016年からクラス800シリーズの量産を開始。車両工場で働く従業員として、実習生を含む56人が既に雇用されている。笠戸事業所ではニュートン・エイクリフの従業員を受け入れており、3000時間に及ぶ研修を実施したという。雇用人数は今年末までに200人、2016年には400人に達する予定で、最終的には研究開発要員を含む約730人に達する見込みだ。

《草町義和》

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