【タイ】投資案件を審査・認可するタイ投資委員会(BOI)は3日の本会議(議長、プラユット首相)で、低燃費、低公害の小型車製造事業に優遇税制を適用する第2期「エコカー」プログラムに参加する日米の自動車メーカー5社への減免税などの恩典付与を承認した。
第2期「エコカー」プログラムの承認を受けたのは米フォード・モーター、米ゼネラル・モーターズ(GM)、日産自動車、三菱自動車工業、トヨタ自動車。
フォードは年産能力18万台、投資額181・8億バーツで、事業地は東部ラヨン県のヘマラート・イースタンシーボード工業団地。
GMは年産能力15・8万台、投資額131・1億バーツで、事業地はラヨン県イースタンシーボード工業団地。
日産は年産能力12・3万台、投資額68・6億バーツ、事業地は中部サムットプラカン県。
三菱自は年産能力23・3万台、投資額49億バーツ、事業地は東部チョンブリ県レムチャバン工業団地。
トヨタ自動車は年産能力6万台、投資額19億バーツ。
第2期「エコカー」は欧州の自動車排気ガス規制「ユーロ5」に対応し、燃費が燃料4・3リットルで走行距離100キロ以上(1リットル当たり23・3キロ以上)の排気量1300cc以下のガソリン車もしくは1500cc以下のディーゼル車が対象。申請期限の今年3月末までに10社が参加を申請し、このうち、マツダとフォードのタイの合弁会社オートアライアンス(タイランド)(AAT)が7月に認可を受けた。まだ認可を受けていないのは、中国の大手自動車メーカー、上海汽車とタイ大手財閥ジャルーン・ポーカパン(CP)グループのタイ合弁会社で「MG」ブランドの乗用車を製造するSAICモーター―CP、ホンダ、スズキ、独フォルクスワーゲン(VW)。
第1期「エコカー」プログラムは軍事政権下の2007年、タイを自動車の製造輸出拠点として発展させ、国内の消費者に低価格、低燃費、低公害の自動車を提供することを目的に導入され、日産「マーチ」、「アルメーラ」、ホンダ「ブリオ」、「ブリオ・アメイズ」、三菱自動車「ミラージュ」、「アトラージュ」、スズキ「スイフト」、トヨタ「ヤリス」の8モデルが認可を受けた。