奈良県警は10日、交通トラブルを起因とした暴行事件で相手となった男性を負傷させ、クルマの車体も蹴って損壊させたとして、奈良県香芝市内に在住する45歳の男を傷害などの容疑で逮捕した。観光用マイクロバスで約5kmに渡って被害者のクルマを煽ったという。
奈良県警・奈良署によると、逮捕された男は業務のために観光用マイクロバスを運転していたが、奈良市中町付近の第二阪奈道路を走行していた際、前走車の運転に立腹。約5kmに渡って煽り立てるように走行した疑いがもたれている。
前走車を運転していた大阪府阪南市内に在住する49歳の男性は、警察に対して「マイクロバスから執拗に煽られていて怖い」と通報。男性のクルマが奈良市二条大路南付近の県道で路肩に停車したところ、男が運転するバスも停車。男性は一方的に激怒する男に顔面を殴られ、クルマのドアも蹴られたことで損壊した。この後に通報を受けた警官が男を取り押さえ、傷害や器物損壊の容疑で逮捕している。
男が運転していたバスは韓国人の旅行客約20人と、日本人のガイドを乗せて大阪市内から奈良市内に向かっていた。聴取に対して男は「前のクルマが急ブレーキを掛けて追突しそうになり、運転方法に腹が立った」などと供述しているようだ。警察では交通トラブルが発端になったものとみて、双方から事情を聞くとともに、発生の経緯を詳しく調べている。