高雄のライトレール向け車両、台湾に到着

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台湾・高雄で建設中のライトレール向け車両が製造国のスペインから台湾に到着。今後は各種検査などの後、実際の軌道上で試運転を行うという
  • 台湾・高雄で建設中のライトレール向け車両が製造国のスペインから台湾に到着。今後は各種検査などの後、実際の軌道上で試運転を行うという

台湾第2の都市・高雄(カオシュン)市で建設が進む軽量軌道交通(ライトレール)の車両の第1陣がこのほど、製造国のスペインから台湾に到着した。ライトレールの計画を進める同市政府捷運工程局が発表した。今後、検査や各種試験ののち、実際の軌道上で試運転を行う。

高雄のライトレールは全長22.1km・全36駅の環状線の計画で、まず第1段階として一部区間の8.7kmが2015年、残りの13.4kmが2019年の開業を目指している。2本のレール幅(軌間)は日本の新幹線などと同じ国際標準軌の1435mmで、停車中に車両の蓄電装置に急速充電することで架線を使わず走行できるシステムを採用する。

車両はスペインのCAF社製で、同社の「Urbos」と呼ばれるシリーズの100%低床車。全長34.2mの5車体連接車で、編成全体で片側に4カ所のドアを備える。同タイプの車両はスペインをはじめ世界各地で既に運行されているが、空調は暑い高雄の夏の気候に対応した高性能なシステムを搭載しているという。

スペインで完成した車両は8月2日にバルセロナを出航、9月11日に台中港に到着した。正式な営業運転開始時には9編成が導入される。

高雄では8月に大規模なガス爆発事故が発生したが、捷運工程局は専門家らと協力し、爆発事故による工程スケジュールへの影響を最小限に抑え、遅れを取り戻していくとしている。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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