三菱電機、カタールから静止通信衛星「Es’hail 2」を受注

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「Es'hail 2」のイメージ。Es'hail 2とは中東で夏から秋にかけて現れる星の名前で、同地域では幸運をもたらす星と考えられているという
  • 「Es'hail 2」のイメージ。Es'hail 2とは中東で夏から秋にかけて現れる星の名前で、同地域では幸運をもたらす星と考えられているという
  • 「Es’hail 1」打ち上げの際のアリアン 5ロケット
2014年9月8日、三菱電機株式会社は、カタールの国営衛星通信事業者 Es’hailSat(エスヘイルサット)社から、2016年末に打ち上げ予定の通信衛星「Es’hail 2」の開発をを受注したと発表した。

エスヘイルサット社(正式名称はQatar Satellite Company:カタール・サテライト・カンパニー)は、2010 年に設立されたカタール国営の衛星通信事業者で、主に中東・北アフリカ地域へ放送・通信サービスを提供している。三菱電機が今回受注した「Es'hail 2」は、同社の「DS2000」衛星バスを採用した静止通信衛星となる。

DS2000はJAXAの技術試験衛星VIII「きく8号」などを元に開発された標準衛星バスで、準天頂衛星初号機「みちびき」を始めとした衛星に採用された実績がある。「Es'hail 2」でDS2000を採用した衛星は16機目、商用通信衛星としては今年2月に打ち上げられたトルコの「Turksat-4A」などに次いで5機目となるという。

衛星の打ち上げは2016年末を予定しており、Ku帯、Ka帯などのトランスポンダを搭載し、東経26度の静止軌道上で中東・北アフリカ地域のアルジャジーラやべインスポーツといった大手放送局のDTH(直接放送)サービスや政府向け通信サービスなどを提供する。また、世界で初めて静止軌道上からのアマチュア無線サービスに利用される予定だという。運用寿命は15年の予定。

三菱電機は衛星本体に加えて、地上局と技術者へのトレーニングサービスもあわせて提供する予定だ。 日本の衛星メーカーとして、アラブ諸国から人工衛星を受注したのは初めてとしている。カタール初の衛星であり、エスヘイルサット社の最初の通信衛星「Es’hail 1」は、スペースシステムズ・ロラール社がSSL1300バスを元に開発し、2013年8月にアリアンスペース社のAriane 5ロケットで打ち上げられた。Ka帯、Ku帯のトランスポンダを搭載し、打ち上げ時重量はおよそ6300kg、運用寿命はこちらも15年となっている。
《秋山 文野》

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