国立天文台は、次世代超大型望遠鏡TMT(30メートル望遠鏡)の建設がスタートすると発表した。
TMTの建設に向けて、日本、米国、中国、カナダ、インドの5カ国の協力で準備が進められ、今年5月6日、米国で「TMT国際天文台」(TIO)が法人登記された。
TMT国際天文台は、実際に望遠鏡建設を進める組織で、TMT完成後は望遠鏡の運用も担当する。参加機関からの代表で構成される評議員会で方針や重要事項を決定する。
初回の評議員会は5月22日(米国・太平洋時間)に開催され、評議員会議長にはカリフォルニア大学サンタバーバラ校のヘンリー・ヤン学長が、副議長には国立天文台の家正則教授が選出された。初代のTMT国際天文台総括責任者には、カリフォルニア工科大学のエドワード・ストーン教授が就任した。
7月25日(米国・ハワイ時間)、新たに設立されたTMT国際天文台が、実際にTMTの建設を行うことについて、ハワイ州からの許可を取得。これを受け、TMTは本格建設に入る。