マラッカ王朝時代に隠されたという数十億リンギにのぼるとされる財宝の発掘作業が行われているマラッカ海峡にあるナンカ島洞窟で、4月30日に銅貨2枚が見つかっていたことがわかった。
関係者は埋蔵金伝説の信憑性が高まったとして今後の発見に期待を寄せている。
マラッカ博物館によると、発見された銅貨は1枚にはアラビア文字あるいはジャウィ文字が、もう1枚にはサンスクリット文字が入っており、今年1月から発掘を行ってきたスマート・パートナーシップ・インターナショナル社が発見した。同社はマラッカ州のイドリス・ハロン州首相が探査許可を与えた地元企業。
埋蔵金伝説のあるナンカ島はマラッカ州の沖合17キロメートルにある小島で、面積は20ヘクタールほど。16世紀初頭にポルトガルの攻撃によって陥落する前に、マラッカ王朝のスルタンが財宝を隠したという。ポルトガル側の記録でも王宮には財宝はなかったとされる。
地元民は財宝が亡霊の呪いで守られていると信じており、30年程前にも探査に入ったグループが手ぶらのまま恍惚状態で戻り、黄金の入った80箱を目撃したとだけ話したと伝えられている。