シンガポールのイスカンダル人気に陰り、コスト増などで

ジョホール州南部開発地域「イスカンダル・マレーシア」は、シンガポール人にとり低いコストで事業を展開できるとしてもてはやされていたが、不動産や人経費の上昇、技術労働者の不足、生産性の低さなどを理由に影を落とす傾向にある。

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ジョホール州南部開発地域「イスカンダル・マレーシア」は、シンガポール人にとり低いコストで事業を展開できるとしてもてはやされていたが、不動産や人経費の上昇、技術労働者の不足、生産性の低さなどを理由に影を落とす傾向にある。

電子部品組立て企業のアド-プラスは、イスカンダルへの進出を計画していたが、技術労働者の雇用が難しいため、シンガポールで事業を続行することを決定した。シンガポール中小企業(SME)協会もイスカンダルへの拠点移転には保守的になっている傾向があることを明らかにした。

シンガポール系OCBC銀行のエコノミストは、マレーシア人の生産性が低く、賃金並みの労働ができていないと指摘。物価の上昇や政府が打ち出した不動産投機の抑制政策も投資家心理を冷やす可能性もあるとの見解を示した。また人件費の上昇や土地価格の上昇なども企業を静観させる原因になっていると指摘した。

土地の価格は、シンガポールに比べまだ安価だが、1ヘクタール当りの価格は2013年1月の250リンギから、320リンギに上昇した。
(ストレーツタイムズ、4月19日)

広瀬やよい

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