消費税率引き上げで「二重運賃」スタート

鉄道 企業動向
4月1日の消費税率引き上げ(5%→8%)にあわせ、JR東日本など一部の鉄道事業者で「1円単位運賃」がスタート。ICカードを使うと1円刻みで運賃が徴収される。写真は1円単位の運賃が表示された東急線の自動改札機。
  • 4月1日の消費税率引き上げ(5%→8%)にあわせ、JR東日本など一部の鉄道事業者で「1円単位運賃」がスタート。ICカードを使うと1円刻みで運賃が徴収される。写真は1円単位の運賃が表示された東急線の自動改札機。
  • 東急線の駅に掲示された新しい運賃案内板。路線図式の運賃表は切符利用時の運賃(10円単位)を示しているが、これとは別にICカード運賃(1円単位)の対照表を入れている。
  • 基本的にはICカードを利用した方が切符より安くなるが、JR東日本ではICカードが安くなる区間と切符の方が安くなる区間が混在する。JR駅の運賃案内板の対照表では、切符とICカードのどちらが安くなるか、色を使って示していた。
  • ICカード1円単位運賃が導入された鉄道でも、切符は従来通り10円単位での改定となった。写真は東京メトロの初乗り区間の切符(170円)。ICカードで改札を入場~出場すれば165円になる。
4月1日の消費税率引き上げ(5%→8%)に伴い、多くの鉄道・軌道事業者が税率引き上げ分を加えた運賃改定を同日実施した。ICカード利用時は1円単位とする運賃制度も一部の事業者で導入され、10円単位を基本とする切符運賃との「二重運賃」が発生している。

今回の運賃改定を機にICカード1円単位運賃を導入したのは、JRがJR東日本の1社のみ。大手私鉄は東武鉄道・西武鉄道・京成電鉄・京王電鉄・小田急電鉄・東京急行電鉄(東急)・京浜急行電鉄(京急)・東京地下鉄(東京メトロ)・相模鉄道(相鉄)の関東9社が全て導入した一方、関西など7社は10円単位で改定した。準大手も関東の新京成電鉄のみICカード1円単位運賃を導入している。

公営事業者の鉄道・軌道では、東京都交通局が都電荒川線に限り運賃改定とICカード1円単位運賃の導入を実施。都営地下鉄と日暮里・舎人ライナーはシステム改修の遅れから6月1日に運賃改定とICカード1円単位運賃の導入を行う。このほか、横浜市交通局の市営地下鉄も6月1日に運賃改定を実施し、同時にICカード1円単位運賃を導入する。

それ以外の事業者では、仙台空港鉄道・埼玉新都市交通(ニューシャトル)・北総鉄道・千葉都市モノレール・首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)・東葉高速鉄道・東京臨海高速鉄道・ゆりかもめ・東京モノレール・伊豆急行がICカード1円単位運賃を導入した。

基本的にはICカードの方が切符より数円程度安くなるが、JR東日本では切符の方がICカードより安くなる区間が一部に存在する。山手線内と首都圏の一部路線で設定されている電車特定区間では、全ての区間でIC・切符が同額、またはICの方が安くなる。それ以外は100km以内の場合、幹線運賃が1~3kmと16~20km、31~35km、46~70km、91~100km、地方交通線運賃が1~3kmと16~20km、29~32km、42~64km、83~91kmの区間で、切符の方が安くなる。
《草町義和》

編集部おすすめのニュース

特集