開通まず上り線から...首都高速3号線・高架橋火災

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道路と地面の間に組まれた下り線の足場の様子。一斗缶の下に、数メートル下にある地面が透けて見える。写真上部が道路下になる。
  • 道路と地面の間に組まれた下り線の足場の様子。一斗缶の下に、数メートル下にある地面が透けて見える。写真上部が道路下になる。
  • 下り線火災現場を地面から足場の仰ぎ見た。アルミ製の足場が溶けて穴があいている。
  • 下り線と比べると、被害の軽い上り線の足場の様子。足場の一部に変形はあるが、写真のように通常の状態を保っているように見える。
  • 車両が通行する舗装やジョイント部分に大きな変化はない。

首都高速会社(菅原秀夫社長)は20日23時から会見を行い、高架橋火災で通行止めが続いている首都高速3号線の復旧見通しを語った。

同線は、20日14時13分頃に渋谷区南平台町付近で発生した火災で、長さ66メートル、幅20メートルにわたって延焼した。上下線ともに池尻出入口~谷町JCTで通行止めが続いている。

会見に臨んだ保全交通部桜井順部長は「上り線については、使用可否の技術的判断を行った後、早期の交通解放を目指す」とした。

再開の具体的な目途については言及を避けたが、21日午前中に横浜国立大学池田尚治名誉教授らと共に現地に入り、復旧の見通しを立てる。また、高架橋のジョイント部分や舗装に大きな変化がないため、20トン車2台を走行させて、影響などを調べる。

しかし、下り線は、足場を構成するアルミ製の床板が溶けるなど激しく焼けて、現場に踏み込むことが難しい。同日午前中に実施される消防と警察の調査終了を待って、足場の再構築から始めることになる。

3号線下を並行して走る国道246号線についても、上り線は通行可能だが、下り線は一部で車線規制が行われている。

火災の原因として、同社が消防などから聴取した状況によると、塗装の塗り替え工事中に、古い塗装をはがしていたところ、塗料が電球に付着して出火したとされる。ただ、同社では「過去にも例がない」(桜井氏)という。

現場には、ビニールシートや塗料など建築資材、プレハブ小屋があり、これが燃焼を拡大させたとみられる。

また、同社では通行止めが長期に及ぶことも考慮し、3号線通行止めを迂回して乗り継いだ場合でも、連続した1回の通行として料金計算を行うことも発表した。ETC車、現金車どちらも適用される。池尻~高樹町など、乗継対象となる出入口を利用した場合に限定される。

《中島みなみ》

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