日本郵船は、グループ会社のMTI、大島造船所とともに開発した船舶の省エネ技術「空気潤滑システム」が評価され、「第10回エコプロダクツ大賞」の「エコサービス部門」で国土交通大臣賞(大賞)を受賞した。
表彰式は、12月12日に東京ビッグサイトで開催される、日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2013」の会場内で行われる。
同賞は、環境負荷の低減に配慮した製品・サービス(エコプロダクツ)を表彰することを通じて、情報を需要者サイドに広く伝えるとともに、エコプロダクツの供給者である企業の取組みを支援することで、日本でのエコプロダクツの普及を図ることを目的に、2004年に設けられた。
今回受賞した空気潤滑システムは、空気を船底に送り込み、泡を発生させることによって、船体と海水の摩擦抵抗を低減させ、二酸化炭素削減効果を得るもの。日本郵船グループは、2010年に三菱重工業との共同開発によるブロア(送風機)式空気潤滑システムをモジュール船2隻に搭載し、世界で初めて恒久的運用に成功した。
より喫水の深い大型船舶へ展開するため、2012年には大島造船所と共同で、掃気式空気潤滑システムを石炭運搬船に搭載し、運用を開始した。
このシステムは、貨物の積載量に応じて約4~8%の二酸化炭素削減効果が得られることが海上試運転時に確認されている。