JR西日本、山陰本線と山口線の一部区間が11月再開へ

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益田駅で発車を待つ山陰本線の長門市行き普通列車。11月9日から益田~須佐間のみ運転を再開し、残る不通区間は須佐~奈古間だけとなる。
  • 益田駅で発車を待つ山陰本線の長門市行き普通列車。11月9日から益田~須佐間のみ運転を再開し、残る不通区間は須佐~奈古間だけとなる。

JR西日本は10月16日、山口県と島根県を中心に発生した夏の集中豪雨の影響で運休が続いている3線3区間のうち、山陰本線と山口線の一部区間で運転を再開すると発表した。

山陰本線と山口線は、7月28日に発生した豪雨により橋りょうが流失するなどの被害が発生。現在も山陰本線益田~須佐~奈古間45.7kmと山口線地福~津和野~益田間50.0kmが不通となっている。また、三江線も8月24日の豪雨の影響で江津~浜原間50.1kmの運休が続いている。

このほど、山陰本線と山口線の一部区間で復旧のめどが立ったことから、11月9日に山陰本線益田~須佐間25.9km、11月16日に山口線津和野~益田間31.0kmの運転をそれぞれ再開する。山口線は信号機や分岐器(ポイント)を制御する列車集中制御装置(CTC)のケーブルが寸断されていることから、他の路線に敷設しているケーブルを迂回(うかい)して遠隔制御を行う。

また、山口線では既に運転を再開している新山口~地福間でSL列車の運転を再開するほか、中国ジェイアールバスが新山口駅~津和野駅間をノンストップで結ぶ直通バスを運行するなど、観光輸送や代行輸送の強化も行う。直通バスの運行本数は津和野行きが3便、新山口行きが4便。

JR西日本は今後、「現在検討中の豪華寝台列車や観光列車を組み合わせ、地元のご協力もいただきながら山口県内全体の観光ルートの整備、さらには面的な観光の活性化に向けて、当社としても取り組んでいきたい」とし、残る不通区間の山陰本線須佐~奈古間19.8kmと山口線地福~津和野間19.9km、三江線浜原~江津間についても「自治体の皆様のご協力をいただきながら、運転再開に向け全力で取り組んでいきたい」としている。

《草町義和》

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