自動車用グラフィックメーター市場が急速に拡大、前年比27.8%増の3751億円

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自動車用グラフィックメーター市場の数量規模推移
  • 自動車用グラフィックメーター市場の数量規模推移
  • 自動車用メーターにおける表示コンテンツの変化

テクノ・システム・リサーチは、次世代メーター市場調査レポート「Next Generation Cockpit Display Systems for Automotive 2012-2013」を発刊し、2012年の自動車用メーターに関する市場規模を発表した。

同レポートによると、現行自動車メーターに対して、次世代メーターとなるアクティブ型LCDを搭載したグラフィックメーター市場が急成長。2012年の同市場は前年比27.8%増の約1204万台に伸張し、金額規模においては約38億3800万米ドル(約3751億円)となった。

現在、グラフィックメーターを搭載している車種は、F-Eセグメントが中心となっているものの、今後はD-Cセグメントへ波及する見通しとなっており、2020年にはメーター市場全体の約33.9%を占めるまで成長すると予測している。

グラフィックメーター市場拡大の背景としては、自動車先進安全システム機能の搭載や取得する情報量の増大などが挙げられる。取得情報をドライバーへ伝達する際、現行メーターではサポートできる表示コンテンツに限界があり、対策の一環として、アクティブ型LCDの搭載が検討されている。

また、グラフィックメーターの搭載により、メータークラスター、ヘッドアップディスプレイ (HUD)、センターインフォメーションディスプレイ(CID)など、車室内ディスプレイ数は増加。安全走行に影響を与えるドライバーディストラクションの緩和を目的として各ディスプレイにおける表示コンテンツの振り分けが自動車メーカーを中心として、模索されている。

一方、自動車メーターにおける表示コンテンツの変化として、従来のセグメント液晶では、積算計やギアシフトなどのテキストベースで表示可能となる車体情報が中心。ドットマトリクス液晶になると、アイコンベースでのコンテンツ表示が追加となり、燃費情報や半ドア警報等の車体情報表示の範囲拡大やLKA(レーンキーピングアシストシステム)やTPMS(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム )などの一部安全システムの表示を可能とした。

さらに、アクティブ液晶を採用したグラフィックメーターでは、3Dグラフィックの表示も可能となるため、既存のコンテンツを運転者より直感的に伝達することができるほか、車載カメラの画像表示も可能となる。

《纐纈敏也@DAYS》

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