トヨタ自動車の小平信因副社長は、現状の為替水準について「市場原理に沿ったことで決まっているレベル」との見方を示した。
小平副社長は5月8日に都内で開いた決算会見後、一部報道陣に対し「今の為替水準はデフレ脱却を目指して日銀がやっている金融緩和の効果、それからアメリカ経済に大変明るい見通しが出てきていること、ユーロ圏における金融危機的なものが当面は落ち着いているようなことで、全体として市場原理に沿ったことで決まっているレベルだと考えている」と述べた。
円高是正で日本からの輸出が増えるかとの質問に対しては「基本的には今まで需要のあるところで造るという考え方で、海外生産をだいぶ増やしてきている。背伸びをした販売をしない、グローバルな生産体制の中で販売をしていくということなので、国内からさらにどんどん輸出をするということは考えていない」と答えた。