国内初のQi対応車載ワイヤレス充電機登場…プリウス専用の理由は「保有台数」と「先進性」

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デンソーが発売した国内初のQi対応車載ワイヤレス充電機
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デンソーは3月7日、国内初となるワイヤレス充電規格「Qi(チー)」に対応した車載用充電器を発表した。発売は4月1日より。

従来、スマートフォンを車室内で充電するためには、スマートフォンと充電器をケーブルで接続する必要があったが、新製品は、スマートフォンをトレイ状の充電器の上に置くだけで充電することができる。

デンソーが他社に先駆けて投入したのは、長年にわたって車載器を手がけてきたことによる高品質・信頼性だけでなく、ワイヤレス充電の普及をにらんでのことだ。「ワイヤレス給電の普及促進を進める「ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)」には、2013年2月現在でスマホのトップメーカーも含めて137社が加盟しており、当社も参画している。今後急速な普及が見込めるこの分野は、車載用のシェア拡大を見据えて他社に先駆けて発売した」(営業担当者)。

今回発売するワイヤレス充電器は、北米でトヨタが販売している大型セダン『アバロン』向けのオプション品として開発された商品をベースにしている。国内仕様化に当たっては、スマートキーの周波数帯と電波干渉を起こしてキーの作動が不安定になるという可能性が指摘されていたが、スマートキーのメーカーでもあるデンソーは綿密な調査検証をおこない、問題はないとの結論がでたという。

プリウスの車種専用とした理由は、「販売台数および保有台数が多いこと、また同車はハイブリッドの先駆けであり、その先進的なイメージが当社製品の先進性を合致したため」と説明する。本体はヘアライン調の加工がなされていたり、エッジ処理もプリウスとのマッチングを意識していたりと、品質を重視して車載専用のデザイン・素材を採用していることがわかる。

ディーラーに対しては、新車との同時購入を売り込んでいくだけでなく、ゆくゆくはディーラーオプションとしての採用も働きかけたいとしている。

送電ロス分を考慮に入れて電力を送る機能が備わっているため、充電時間は「有線での接続時と同等」とのこと。

耐久性・信頼性については、横Gや加速・振動試験を繰り返し行って動作を検証するとともに、-30度から60度までの温度変化にも耐えるとのこと。消費電力は送電側が最大12W(受電側は5W)と大きくはないが、本体裏には大きめのヒートシンクが据えられるなど熱対策にも配慮がなされている。

今回発売するワイヤレス充電器の価格は1万4910円。全国のトヨタディーラーやデンソーサービスステーション、カー用品店などを通じて販売する。なお、Qi非対応の機種については、サードパーティから販売されているQi対応ジャケットなどを利用することで使用できる。

《北島友和》

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