17日午後5時50分ごろ、大分県九重町内の町道を走行していた大型観光バスが丁字路交差点を止まらずに直進。ガードレールを突き破り、JR久大本線の線路に転落する事故が起きた。この事故で乗客乗員42人が重軽傷を負っている。
大分県警・玖珠署によると、現場は九重町町田付近で片側1車線の直線区間。交差点には信号機が設置されている。バスは下り坂を交差点に向けて進行していたが、速度を保ったまま突き当りまで直進。ガードレールを突き破って斜面を滑落し、JR久大本線の線路に衝突した状態で停止した。
衝突によって車両は中破。運転していた63歳の男性と、客として乗車していた27歳の女性が骨折などの重傷。他の乗客40人も打撲などの軽傷を負った。
客によると、坂を下っている最中に運転手が「ギアが切り替わらない、ブレーキも効かない」と叫んでいたという。現場手前のガードレールには接触痕もあり、警察ではブレーキの多用したことによる発熱で機能を失う「ベーパーロック」か「フェード」の状態にあったものとみて、車両の検証も進めている。
同じ交差点では2008年9月に肥料を積載したトラックが同様の事故を起こし、この際は積荷が燃えたことで有毒ガスが発生するなどしている。