子育て世帯、7割が生活苦しい…厚労省

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1世帯あたり平均所得金額の年次推移(グラフ)
  • 1世帯あたり平均所得金額の年次推移(グラフ)
  • 1世帯あたり平均所得金額の年次推移(表)
  • 生活意識別にみた世帯数の構成割合
  • 生活意識別にみた世帯数の構成割合(2010年との比較)
  • 性・年齢階級別にみた15歳以上の仕事ありの者の割合
  • 末子の年齢階級、仕事の有無、正規・非正規等別にみた母の構成割合

 厚生労働省は7月5日、2011年国民生活基礎調査の結果を公表した。子育て世帯では、「大変苦しい」(34.8%)「やや苦しい」(34.7%)と合わせて69.4%は「生活が苦しい」と答えていることがわかった。

 本調査は、1986年から3年ごとに大規模な調査を、その間の各年は調査事項と対象世帯の少ない簡易な調査を実施している。2011年は、簡易な調査の実施年にあたり、世帯票は約4万6千世帯、所得票は約7千世帯の有効回答を得て集計した。なお、東日本大震災の影響により、岩手県、宮城県、福島県については調査を実施していないため、今回の結果はこれら3県分を除いて集計している。

 所得等の状況について、1世帯当たり平均所得金額は、全世帯が538万円、子育て世帯が658万1千円となっている。子育て世帯に関しては、もっとも高かった1996年の781万6千円と比べて123万5千円減っている。

 生活意識について、全世帯では、「大変苦しい」(29.1%)「やや苦しい」(32.4%)と合わせて61.5%は「生活が苦しい」と答えている。また、子育て世帯では、「大変苦しい」(34.8%)「やや苦しい」(34.7%)と合わせて69.4%は「生活が苦しい」と答えている。2010年と比べると、全世帯(59.1%)は2.4%増、子育て世帯(65.5%)は3.9%増と、どちらも前年より苦しいと回答した割合が増えている。

 15歳以上の者の仕事の有無を性・年齢階級別にみると、男性は「25~29歳」から「55~59歳」までの「仕事あり」の割合が9割を超える台形型となっている。女性は「35~39歳」を底とするM字型となっている。

 子育て世帯における母の仕事の有無をみると、「仕事あり」は62.3%となっている。末子の年齢階級別にみると、末子の年齢が高くなるに従って「非正規の職員・従業員」の母の割合が高くなる傾向にある。

 雇用形態の内訳をみると、「正規の職員・従業員」の割合が61.2%、「非正規の職員・従業員」の割合が38.8%となっている。性・年齢階級別にみると、男性は「30~34歳」から「55~59歳」までの「正規の職員・従業員」の割合が8割を超えている。女性は「20~24歳」から「30~34歳」までの「正規の職員・従業員」の割合が5割を超えているが、それ以外の年齢階級では「非正規の職員・従業員」の割合が多くなっている。さらに学歴別にみると、男女ともに学歴が高くなるに従って「正規の職員・従業員」の割合が高くなっている。また、女性は、いずれの学歴においても、年齢が高くなるに従って「非正規の職員・従業員」の割合が高くなる傾向にある。

子育て世帯の約7割が「生活が苦しい」…厚労省調べ

《工藤 めぐみ》

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