ひき逃げで無罪主張の少年に不定期実刑を命じる

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2011年9月、兵庫県神戸市内の市道で軽乗用車を運転中に原付バイクとの衝突事故を起こし、運転していた67歳の女性を死亡させたとして、危険運転致死罪に問われた19歳の少年に対する判決公判が27日、神戸地裁で開かれた。裁判所は懲役5-9年の不定期刑を命じている。

問題の事故は2011年9月28日の午前11時15分ごろ発生した。神戸市垂水区西舞子付近の市道交差点で、信号を無視して進行してきた軽乗用車と、交差進行してきた原付バイクが出会い頭に衝突。バイクを運転していた67歳の女性が死亡した。

クルマは現場から逃走したため、警察は死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。現場から約1km離れた場所に放置された容疑車両を発見し、後にこのクルマを運転していたとして19歳少年を逮捕。信号無視は故意に行った可能性が高いとして、検察は危険運転致死罪で起訴していた。

これまでの公判で少年は「事故の直前にクルマは盗難されており、自分は運転していない」として事故への関与自体を否認してきたが、27日に開かれた判決公判で、神戸地裁の丸田顕裁判長は、容疑車両のカーナビに少年が通院していた病院が目的地として設定されていたことを指摘。容疑車両のキーも少年の部屋から発見されていることから、「事故当時も少年が運転していた」と認定した。

その上で裁判長は「無謀極まりない運転で、人命を軽視する姿勢は許し難い」と指摘。少年という立場を考慮しての減刑も認めず、懲役5年から9年の不定期実刑を言い渡している。

《石田真一》

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