ランクセス、ベルギー工場でブチルゴムの製造能力を1割増強

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ランクセスは、ベルギーのズヴェインドレヒト拠点にあるブチルゴムプラントの製造体制を増強したと発表した。

約2000万ユーロを投じて既存プラントの製造能力を増強するとともに、ブチルゴム製造技術開発のための2つの新パイロットプラントを建設した。

ブチルゴムは、チューブレスタイヤの最内部の空気と湿気不透過性ライナーであるタイヤ用インナーライナーに使用される。このインナーライナーは、長期間にわたってタイヤ圧力を一定に保ち、自動車の安全性と燃費効率の向上に重要な役割を持つ。また、ブチルゴムは、タイヤトレッド部分にも使用されている。

今回の製造能力増強により、ズヴェインドレヒト拠点のブチルゴムの年間製造能力は従来より10%増の15万トンになった。

同社では、ズヴェインドレヒト拠点の製造能力増強に加えて、シンガポールのジュロン島で年間10万トンの製造能力を持つブチルゴムプラントを建設中で、2013年度第1四半期に稼働する予定。

一方、新たに設けたパイロットプラントは、革新的な製造技術の試験用に設けた。ブチルゴムの製造工程は複雑で、マイナス95度から200度にわたる温度下でのさまざまな工程段階が必要。パイロットプラントでは、新しい製造プロセスの大規模な試験稼動を実施し、より少ない資源で製造するための技術を開発していく。

《レスポンス編集部》

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