【CES 12】前夜祭でイノベーティブで新鮮味のある製品

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CES Unveiled会場ではアルコールなども振る舞われ、フランクな雰囲気の中で展示が行われる
  • CES Unveiled会場ではアルコールなども振る舞われ、フランクな雰囲気の中で展示が行われる
  • ドックを付けた状態だとノートPCのように見える「IdeaTab S2 10
  • ドックを分離すると本体はピュアなタッチ式タブレットに
  • ドックを付けたまま折りたたんで持ち運ぶこともできる
  • スマートフォン並みの大きさのAndroidタブレット「IdeaTab S2 5
  • カラフルな「IdeaTab S2 5
  • Ivy Bridgeを搭載してくる可能性のある「IdeaPad U410」
  • 700ドルを切る低価格帯モバイルノートだが質感は悪くない

 家電・IT業界の1年を占うイベント「International CES」が、今年も現地時間10日から開幕する。

 開幕前日の9日には大手メーカー各社が報道関係者向けに新製品の発表会を開催するが、さらにその前日となる8日の夜には「CES Unveiled」と呼ばれるプレビューイベントが設けられており、前夜祭に相当するこのUnveiledが実質的なCESのスタートに位置づけられている。大型テレビやスマートフォンのような話題の商品は翌日以降の発表となるが、このUnveiledでは特にイノベーティブで新鮮味のある製品が毎年登場しているので、特に注目を集めていたものを紹介しよう。

■LenovoがAndroid 4.0タブレットを発表

 スタートアップ企業による展示が多いUnveiled会場の中でひときわ目立っていたのがLenovo。数日前にThinkPadの新製品を報道発表したばかりだが、それに続く形でタブレットの新製品「IdeaTab S2」シリーズを複数機種発表している。

 「IdeaTab S2 10"」は、最新のAndroid 4.0を搭載する10インチタブレット。1.7GHz動作のデュアルコアプロセッサ・Snapdragon MSM8960を採用したハイエンド機種で、付け外し可能なキーボード付き専用ドックを用意しているのが特徴。ドックを取り付けた状態ではノートPCのように2つ折りにして使用できるほか、ドックに搭載されたバッテリーにより20時間の動作が可能になるという。

 7インチ版の「IdeaTab S2 7"」はAndroid 3.2と1.5GHz動作のデュアルコアCPU、5インチ版の「IdeaTab S2 5"」はAndroid 2.3と1.2GHz動作のデュアルコアCPUをそれぞれ搭載している。いずれも春以降の発売を予定しており、中国市場への投入が最初になる見込みだという。

 また、コンシューマー向けノートPC「IdeaPad」の新製品として、モバイルノートのUシリーズに「U310」(13インチ)および「U410」(14インチ)、据え置き型ノートのYシリーズに「Y480」(14インチ)および「Y580」(15インチ)が登場。説明員は具体的なCPU名を伏せつつ「Intelの最新プロセッサをサポート」と話しており、開発コードネーム“Ivy Bridge”で呼ばれる次期Coreファミリーを搭載してくる可能性が高い。

■「100ドルタブレット」を目指すOLPC XO 3.0が登場

 開発途上国の子供へノートPCを提供することにより教育の機会を拡大しようとするプロジェクト「One Laptop per Child」は、それまで手がけていたノートPCに加えて、2009年にタブレット「XO 3.0」のコンセプトデザインを発表していたが、既報の通り(http://www.rbbtoday.com/article/2012/01/08/84814.html)今回のCESには実際に電源が入るプロトタイプが出展された。

 Unveiledの会場で展示を行っていたのは、ARMベースのアプリケーションプロセッサ「ARMADA PXA618」を提供するMarvellで、従来のプラットフォームに比べさらに省電力性能を高め、同社によればこのタブレットの消費電力は「わずか2W」だという。持ち運び時にかぶせるカバーの内側に、最大4Wの発電能力を持つソーラーパネルを装着しており、日差しの強い日であれば1時間の太陽光充電で2時間の稼働が可能だとしている。加えて手回し式の充電器も用意し、停電の多い地域でもタブレットを使用した教育への支障を最低限に抑えようとしている。

 OSは従来のラップトップ型OLPCにも採用されていたLinuxベースの「Sugar OS」に加え、Androidにも対応予定。基本的にはSugar OSでの使用を想定しており、Androidはオプション扱いということだが、Androidの急速な普及にともない、新しい需要にも対応できるようサポートを追加した。画面サイズは8インチ、解像度は1024×768ドット。

 取材時に確認できたのは起動画面のみで、アプリケーションのデモンストレーションを見ることはできなかったが、2年以上にわたりそのコンセプトが注目されていた製品だけに、会場を訪れたプレスの関心も高かった。具体的な提供価格は提示されていなかったが、100ドル以下を目指すとしている。

【CES 2012】まもなく開幕、プレビューイベントではタブレットの注目端末が続々

《日高彰@RBB TODAY》

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