日信工業は、長野県東御市の新工場建設計画について、円高などの事業環境の変化を踏まえ、建設をさらに3年程度延期。2014年度末までを目途に建設構想を再検討すると発表した。
同社は国内の生産能力を増強するため、2008年10月に新工場の建設計画を決定した。しかし、リーマンショックによる世界的な自動車生産の低迷で工場の建設を延期していた。
円高の定着などで自動車メーカーは輸出を抑えており、国内生産が低迷するなど自動車業界を取り巻く事業環境が変化している。計画当初の構想での着工は困難な状況にあるため、工場の建設をさらに3年程度延期する。
ただ、新拠点用地については、国内外の事業再編や将来に向けた成長戦略を展開する上で、先進創造技術の開発環境整備や生産技術領域の強化、新規事業の育成などに重要な役割を果たすと考えており、モノづくりを支える先端事業拠点の具現化に取り組むとしている。