【新聞ウォッチ】スズキVW提携解消余波、VW=株に“未練”、フィアット=提携強化前向き

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年9月14日付

●4次補正予算編成へ、政府、追加経済対策検討へ、1〜2兆円規模(読売・1面)

●エネルギー新戦略来夏に、首相所信表明(読売・1面)

●インドネシア新工場、トヨタ、中間層向け増強(読売・10面)

●東電「値上げ3年間」賞与半減終了も同時(朝日・1面)

●フランクフルト自動車ショー開幕、欧州勢環境に照準、EV・HV続々披露(朝日・11面)

●日産、中国で新車開発、内陸部向け低価格車(朝日・11面)

●VW会長スズキ株買い戻し応じず(毎日・7面)

●ファミマ新ブランド、なでしこCM“出場”(東京・7面)

●「スズキ抜き」の成長探る、VW、提携継続厳しく、インド開拓や低コスト技術、「トヨタ超え」へ勝算(日経・13面)

●「スズキと今後も協力」フィアットCEO提携強化前向き(日経・13面)

ひとくちコメント

スズキが独フォルクスワーゲン(VW)との資本・業務提携の解消を発表してから一夜が明けたが、折しも、欧州ではドイツで「フランクフルトモーターショー」が開幕した。

きょうの朝日が「各社が電気自動車やハイブリッド車など次世代技術を披露した」などと、今回のショーの見どころなどをレポートしているが、日本のメディアの関心はもっぱら「スズキ・VW提携解消」関連の追撃取材のようだ。

モータショーの出展会場でVWのフェルディナント・ピエヒ監査役会会長が「維持する必要はない」との認識を示したという。13日の日経夕刊が報じているが、同会長は「何のために維持するのか。VWはスズキ以外にも提携関係を築いている」とも語ったそうだ。

もっとも、ウィンターコルン社長は「スズキとの関係にはまだ将来がある。どの提携にもうまくいかない時がある」と述べ、出資比率維持の考えを示したという。きょうの日経はスズキとの提携を担当した副社長にも取材し、19.9%の出資は「変更する予定はない」と明言。記事では「出資が続いても、事業パートナーとしての関係は消滅したに等しい」とも伝えている。

さらに、日経はスズキへのディーゼルエンジン供給で合意した伊フィアットのセルジオ・マルキオーネCEOを直撃し、スズキについて「今後も協力しあえるだろう」と述べ、提携強化に前向きな姿勢を示したと、報じている。

カラオケ曲としても人気のあるデュエットソングに「別れても好きな人」という曲があるが、その替え歌に「別れたら次の人」というのもある。スズキの鈴木修会長は「提携には大人の関係が大切」と述べていたが、きれい事では生き残れない。替え歌のほうを選曲することになるだろう。

《福田俊之》

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