中学生と高校生を対象とした科学研究コンクール「第55回日本学生科学賞」の開催概要が、6月14日に公式ホームページにて発表された。
日本学生科学賞は、戦後日本の復興期に科学教育の振興を願い、昭和32年の「国際地球観測年」に創設。理科教育に基づく公募コンクールとしては、国内でもっとも伝統のある賞だという。
身の回りの小さな疑問の解明から、教科書などに書かれている学説に対する疑問の解決など、個人もしくは同じ学校の生徒同士で共同で行った理科・科学の研究作品を募集する。
都道府県ごとの選考を経て、全日本科学教育振興委員会などによる中央審査で分野ごとに審査を行い、さらに最終審査に進む作品を決定。12月の最終審査では、研究者と指導教諭が出席のうえ、研究者が直接、審査委員の質問に答える形の審査が行われ、内閣総理大臣賞ほか各入賞作品を決定。入賞者の在籍校には、副賞として20万円から50万円の研究奨励金が贈られるという。
また、高校生の入賞作品の中から2、3点を選び、米国で開催される世界最大の学生科学コンテスト「intel ISEF(国際学生科学技術フェア)」に出品し、同フェアへ研究者を派遣する予定。さらに入賞者らには、早稲田大学、慶応義塾大学、立命館大学などの一部の大学・学部において、AO入試などの特別受験資格が与えられるという。