東京海上ホールディングスは6月10日、グループ会社である英国ロイズ・キルンを通じて米国の大手代理店WNCの株式49%を取得したと発表した。資金は全額キルンの手元資金を充当したという。
WNCは、米国内の銀行を通じた住宅ローンの対象物件の財物保険を中心に取り扱っている代理店で、キルンとは1986年から取引関係にある。
世界トップクラスの保険グループを目指す東京海上は、海外保険事業の規模と収益の拡大を中長期の成長戦略のけん引役と位置づけており、自力成長に加え、M&Aによる取り組みを推進している。この一環で買収したキルンと取引のある代理店への出資を通じ、スペシャリティ商品の販路を強化する。
また、キルンは今回の出資を通じてWNCが取り扱う財物保険の取引を拡大。同社事業の収益・規模の成長を目指す。