【新聞ウォッチ】我慢比べも限界? トヨタも ホンダも「1ドル80円想定」

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年10月28日付

●全日空系機、官制ミス、山肌まで520メートル、警報作動、雲の中、緊急回避(読売・1面)

●1ドル80円想定、車国内生産維持へ腐心、世界6拠点間で融通強化、ホンダ・伊東孝紳社長(読売・10面)

●トヨタなど、ニッケル水素電池HV車で再利用(読売・10面)

●高級車こだわれば売れる(朝日・13面)

●日本株1人負け(朝日・13 面)

●スズキ、ブラジルに生産拠点(朝日・13面)

●国内石油大手、製油能力削減急ぐ(毎日・7面)

●「EV」にエンジン搭載、GMに批判続々(毎日・7面)

●「トヨタ信頼性1位」米誌(毎日・7面)

●TPP交渉、米「日本参加なら遅れ」菅政権に懸念伝達(東京・1面)

●TBS、来季も横浜保有、売却交渉、今後も応じる方針(東京・1面)

●EV時代の到来「まだ先」マツダの山内孝社長(東京・8面)

●中国、生長率並み所得増、新5カ年計画、環境税を導入続(日経・1面)

●世界戦略車、ホンダ、アジアから供給、250CC二輪、タイで生産、日米欧へ(日経・11面)

ひとくちコメント

2010年度下半期(10年10月~11年3月)の想定為替レートを、トヨタ自動車に続いてホンダも現行の1ドル=85円から80円に見直す方針という。25日付の朝刊で「トヨタ1ドル80円想定」を1面で報じた読売だが、きょうはホンダの想定為替レートの見直しを伊東孝紳社長のインタビュー付きで取り上げている。

読売のタイトルは「1ドル=80円想定、車国内生産維持へ腐心」。記事によると、「日産自動車と富士重工業、三菱自動車も1ドル=80円近くに修正する見通しだ」と伝えている。そんな中で、きょう午後の三菱自動車を皮切りに、28日はダイハツ工業、ホンダ、マツダ、週明けの11月2日にはスズキ、4日が日産、5日がトヨタなど、主要自動車メーカーの2011年3月期の中間決算が発表される。

例えば、トヨタの場合、9月中間決算では2700億円の営業利益を見込んでいるが、エコカー補助金の効果や新興国での販売が好調だったことで、「当初予想よりも1000億円規模の上積みがあった模様」(読売)という。ところが、トヨタは1円の円高で、連結ベースの通期の営業利益は300億円目減りする。半年間の影響は約150億円。80円に修正した場合、営業利益は単純計算で1500億円下振れしてしまう。

ホンダの場合は、1円の円高で、170億円吹っ飛ぶ。下半期の想定レートを5円の円高に引き上げると単純計算で半期分の425億円の減益要因になる。このまま歴史的な円高水準が続けば、上半期の貯金を使い果たしてしまう可能性もある。生産体制の見直しや業績の下方修正を含めて、各社の決算発表でのトップの発言が注目される。

《福田俊之》

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