ホンダは30日、2011年3月期の第1四半期(4〜6月期)決算を発表するとともに、通期の業績予想を4月時点から上方修正した。
円高により売上高は9兆1000億円(前期比6.1%増)と2400億円下方修正したものの、営業利益は500億円増額の4500億円(23.7%増)、純利益は1150億円増額の4550億円(69.5%増)に変更した。
純利益の増益幅が大きくなるのは、中国の移転価格問題が政府間で解決し、引き当てのうち700億円強が不要となり利益計上されることになったため。
4輪車の世界販売計画は、中国などアジア向けを中心に上方修正し、4月より2万5000台多い364万台に見直した。為替は通期で1ドル=87円、1ユーロ=112円を前提とした。
下期の業績は慎重に見ており、近藤広一副社長は「国内の補助金の終了や北米でのインセンティブの増額、原材料費の上昇などリスク要因がある」と指摘した。