【新聞ウォッチ】新車販売5年ぶり増加、先行きは懸念材料山積

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  • ジューク。2010年上半期の新型車

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年7月2日付

●NY円高一時86円、株大幅安(読売・2面)

●新車販売5年ぶり増、上半期21%プラスの265万台(読売・2面)

●JX日鉱日石、発足、店名ENEOSに統一(朝日・10面)

●ミニバン戦国時代、各社、新車開発を加速(朝日・10面)

●トヨタ、信頼回復に痛手、8車種リコール「顧客の安心」最優先(毎日・9面)

●岡田日本笑顔の帰国、「魂持って戦ってくれた」(東京・1面)

●エコ・プレマシー登場、マツダミニバン国内燃費トップ(東京・8面)

●ダイハツ、東南アジア戦略車、開発へ、トヨタにOEM供給も(東京・8面)

●役員報酬、赤字でも1億円超19社、株主反発も、無配・減配は14社(東京・
8面)

●電気自動車、東芝、三菱自に電池供給、仏プジョーも採用検討、低価格化に弾み(日経・1面)

●日航、900億円追加支援要請、銀行団と支援機構に、新規融資も3600億円(日経・1面)

●コマツ、中国で3割増産、建機、コベルコなど計画上積み(日経・9面)

●フォード合弁解消、マツダ、中国で(日経・11面)

●マクドナルド社長、カーナビで注文、支払いはETC、ITで新サービス構想(日経・11面)

ひとくちコメント

「景気回復 非製造業にも」(読売),「新車販売5年ぶり上昇」(産経)などと、日本経済が元気を取り戻しつつあるような見出しが紙面を飾る一方で、「東証・最安値を更新」(朝日)、「円急伸、一時86円台、NY株は150ドル安」(日経)と、不安をあおるような懸念材料も山積。きょうの各紙からは、日本経済の先行きを読み取ることは難しい。

なかでも、2010年上期(1~6月)の国内新車総販売台数である。軽自動車を含めて前年同期比21.5%増の265万6828台に達し、上期としては5年ぶりの増加。増加率は比較可能な統計のある1969年以来で最大だったそうだ。前年は金融危機の影響で販売が極端に落ち込んだことからその反動での大幅増は予想されていた。加えて、5年ぶりの増加要因としてはエコカー減税や新車購入補助金が追い風となったことは言うまでもない。

数字を見る限りでは「好転」の兆しはうかがえるが、それでも金融危機前の2008年上期(287万6168台)を下回っており、本格回復の手応えは感じられない。

しかも9月末には販売増に貢献した新車購入補助金が終了。需要の大幅な減退は避けられず、「年間を通じても金融危機前を上回ることは考えにくい」(業界関係者)と、先行きには慎重な見方も根強いようだ。

《福田俊之》

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