IHIは、関連会社IHIメタルテックが製造した東京製鐵の田原工場(愛知県田原市)向けの熱延広幅帯鋼圧延ラインが完成し、引渡した。
このラインは、国内の電炉としては初めての薄板生産専用拠点の製鋼一貫工場で、2006年にメタルテックが受注し、昨年秋から試運転を行っていた。製鋼一貫工場全体の生産能力は、同社最大規模となる年産250万t。
工場では、同社が従来から主力としている建材だけでなく自動車や家電用としても、強度と加工性を両立した高品質の薄板を製造していく方針で、東京製鐵が自動車向け参入するための主力工場となる。ラインでは最薄1mmまでの加工が可能。
今回納入した圧延ラインの中で、製品の品質安定化および圧延前の材料の均熱化を図る装置は、東京製鐵とIHIが共同開発したもので、スクラップ材から高品質な薄板を製造する。