ヤマハ発動機、761億円を調達

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ヤマハ発動機は2日、一般公募増資と第三者割り当て増資により、最大で6325万株の新株を発行すると発表した。増資により761億円を調達し、次世代環境エンジンや電動二輪車などの研究開発資金に充てるとともに財務基盤を強化する。同社が一般公募で増資するのは初めて。

同社の普通株式5500万株を公募増資するほか、野村證券を割り当て先として825万株の第三者割り当て増資を実施する。公募増資の申し込み株数単位は100株単位で、払い込み金額は4月13 - 16日のいずれかの日に決定する。

第三者割り当て増資の払い込み金額は発行価格等決定日に決定する。払い込み金額は一般募集での払い込み金額と同一にする。

増資により同社の発行済み株式数は現在の2億8650万7784株から、最大で3億4975万7784株に増える。

同社はリーマンショック後の世界的な経済の落ち込みにより業績が悪化し、2009年12月期の連結決算は、2161億円の純損失を計上した。業績改善に向け10 - 12年度の新中期経営計画を2月に策定し、(1)先進国事業の収益構造改革、(2)新興国事業の量的・質的拡大、(3)長期ビジョン「フロンティア2020」の実現---といった経営施策を掲げている。

今回の増資により調達した資金は将来成長シナリオの実現に向けて、次世代環境エンジン、電動二輪車、電動アシスト自転車、新興国向け低価格二輪車の研究開発資金に充当する。技術開発への投資を積極化するとともに、財務基盤を強化して収益性を向上し株主価値を向上する。

同社の株価は一株あたりの終値で07年12月期が2705円だったのに対し、09年12月期は1166円。10年12月期は4月1日現在で1385円となっている。

《編集部》

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