【フランクフルトモーターショー09】これがBMWの考える未来のグリーンスポーツカーだ!!

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BMWは29日、コンセプトカー『ヴィジョンエフィシエントダイナミクス』の概要を明らかにした。ターボディーゼルにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドのスポーツカーで、0-100km/h加速4.8秒、最高速250km/hのパフォーマンスと、欧州複合モード燃費26.6km/リットル、CO2排出量99g/kmの環境性能を両立している。

「エフィシエントダイナミクス」とは、BMWの走る歓びを維持しながら、環境性能に最大限配慮しようというBMWの企業精神。そのスローガンを冠したコンセプトカーは、時代の要請に見合った「グリーンスポーツカー」だ。

パワートレインは、1.5リットル直3ターボディーゼルに2個のモーターを組み合わせたハイブリッドで、4輪を駆動。家庭用電源から充電可能なプラグインハイブリッドとした。

ミッドシップに置かれるエンジンは、新開発の1.5リットル直3ターボディーゼル。高圧直噴システムや可変ジオメトリーターボなど、BMWの最新技術が導入され、エンジン単体での最大出力は163ps、最大トルクは29.6kgmに達する。

モーターはフロントとリアに、1個ずつの合計2個搭載。それぞれが前輪と後輪を駆動する4WDとなる。トランスミッションは、『M3』『Z4』で定評のある「DCT」(ダブルクラッチトランスミッション)で、6速仕様が装備された。

リアモーターは、エンジンとDCTの中間にレイアウト。最大出力51ps、最大トルク29.6kgmを発生する。フロントモーターはフロントアクスルに置かれ、最大出力80ps、最大トルク22.4kgm。ただし、オーバーブーストモードでは最大10秒間、最大出力を139psまで高めることができる。どちらのモーターも減速時には回生ブレーキとして作動する。

2次電池はリチウムイオンバッテリーで、蓄電容量10.8kWh、定格電圧364V。充電はフロントフェンダーに設けたソケット部から行い、家庭用の220Vコンセントなら約2.5時間、380Vの急速チャージャーを使えば、44分で完了する。

ターボディーゼルと2個のモーターを合わせたトータル出力は、356ps、81.6kgmを非常に強力。この結果、ヴィジョンエフィシエントダイナミクスは、0-100km/h加速4.8秒、最高速250km/h(リミッター作動)という1級スポーツカーにふさわしい性能を獲得した。

それでいて、欧州複合モード燃費26.6km/リットル、CO2排出量99g/kmと環境性能もトップクラス。また、モーター単独で最大50kmをゼロエミッション走行でき、ディーゼルハイブリッドの最大航続距離644km/hと合わせ、ヴィジョンエフィシエントダイナミクスは、燃料満タン状態で最大694kmを走行できる。

F1などモータースポーツで得たノウハウを注入し、アルミ製シャシー&サスペンション、ポリカーボネート製ルーフ&ドアパネルなどを採用。重量は1395kgに抑えられた。また、その未来的なフォルムはエアロダイナミクスを徹底的に磨きこんだ成果であり、空気抵抗を示すCd値は0.22を達成した。

ボディサイズは全長4600×全幅1900×全高1240mm。『3シリーズセダン』(全長4540×全高1800×全高1440mm)と比較すると、ヴィジョンエフィシエントダイナミクスの低いシルエットが際立つ。サイドドアは上方に開く方式で、ガラスルーフを導入。ヘッドライトとテールランプには、最新のLED技術が応用されている。

大胆な曲線を使った2+2シーターのインテリアも、未来感覚にあふれたもの。必要な情報はフロントウィンドウのヘッドアップディスプレイに表示することで、計器類をなくし、シンプルな空間とした。アルミ製シフトレバーやケブラー製シートなど、ボディと同様、室内の軽量化が推進された。

さらに、車両の各種データを収集し、ナビゲーションの走行予定ルートに照らして、エンジンやモーター、バッテリーなどのパワートレインのマネジメントを最適化するシステムも搭載されている。

ヴィジョンエフィシエントダイナミクスは、9月15日に開幕するフランクフルトモーターショーで正式発表。このまま市販化されることはないと思われるが、この技術が、BMWの今後のスポーツカー開発に生かされるのは間違いないだろう。

《森脇稔》

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